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患者と医療者のための情報誌「PDN通信」第92号のご案内

【巻頭言】
特集1
トピックス

【巻頭言】治療としての栄養を推進する新たな時代へ

  日本栄養治療学会 理事長 市川 大輔

【特集】今、改めて、胃ろうの適応を考える

  田無病院 病院長 丸山 道生

【連載】 実践講座 PEGのトラブル A TO Z
    トラブルから学ぶ対策そして予防。事故抜去等

  鶴岡協立病院 内科 高橋 美香子

【Opinion ~私はこう思う~】

[医師]生活を支える栄養とリハビリテーション
      ちゅうざん病院 副院長 吉田 貞夫

[歯科医師]「食べる」を科学する〜歯学部から時代を創造する〜
      日本大学歯学部摂食機能療法学講座 主任教授 米永 一理

[看護師]「認知症の人こそ緩和ケア」に取り組む
      順天堂大学医学部附属順天堂東京江東高齢者医療センター
       看護部長 佐藤 典子

[管理栄養士]特養における給食の現状と課題
      特別養護老人ホーム市川ヒルズ 栄養係 阿部 かおり

【私の病院、紹介します!】地域住民に対する適切な栄養管理で
      安心できる生活の実現を目指す

      汐田総合病院 院長 宮澤 由美

【私の病院、紹介します!】栄養面から
           「優しい心、親切な心のこもった医療の実践」を

      東邦大学医療センター大橋病院 栄養部 部長 斉田 芳久

【Topics】博物館浴はリラックス効果がある?

      九州産業大学地域共創学部 特任教授 緒方 泉

PDN登録病院

PDN通信第92号編集後記

PDN通信第92号 編集後記  PDN理事長 鈴木 裕

 

 近ごろ、病院から「音」が消えていくように感じる。かつては絶え間なく鳴る救急車のサイレン、回診の声、ナースステーションの笑い声。だが今、聴こえるのは沈黙とため息、経営会議の紙をめくる音ばかり。
 急性期病院の赤字は、いよいよ臨界点を迎えている。コロナ禍で注がれた補助金は打ち切られ、残されたのは物価高騰と人件費の増加。24時間体制で命と向き合う現場が、今や経営の綱渡りを強いられている。
 「病院は儲けを追う場所ではない」と言われる。確かにそうだ。だが、「赤字でも構わない」と言った者は、はたしていただろうか。医療とは社会の背骨である。その背骨がきしみ、ひび割れ始めている。
 統合か、連携か、それとも制度の再構築か。問われているのは、今を支えるための工夫ではない。未来に命をつなぐ覚悟である。医療という支柱を、この国がどこまで本気で守ろうとしているのか。

沈黙の病棟に、耳を澄ませたい。

(2025年7月25日発行)

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