飛田洋さん

なにくそ!俺はここにいる197

京都府 飛田洋さん(76歳)

飛田洋さんは、平成10年11月に脳梗塞を発症しました。

完全四肢麻痺、構音障害、嚥下障害を認め、入院中に胃ろう造設術、気管切開術が施行されました。平成12年6月に在宅へ移行され、かすかに動くようになった指先でパソコンを操り、創作活動を続けています。

毎日書きためたものは、月刊誌としてまとめられ、製本されています。

■ ハンサ・無責任者の川柳風一途な《二行詞》


①・韓国の ドラマは減って 他の国の
            ドラマが目立つ 令和元年

②・寒くない バカにされてる 寝っ放し
            老いていないし 鈍くもないぞ

③・たまに観て やはり汚い ベンチ見る
            自由な国では これが普通か

④・話す順 台本どおりの ワイドショー
            ハテナ少なし マンネリ多し

⑤・初夏と云え ぬるいお風呂に 魅力ない
            我慢してるが 寒さ感じる

⑥・ネットから 取り残されて 寝っ放し
            時代遅れも 人間してる

⑦・やらないと 言うより今は 言わないと
            やれない人が 大半なのだ

⑧・ソッブでも 迷惑なのに メタボなら
            介護するひと 大変だろな

⑨・兵器売り マッチポンプの 大統領
            大阪あきんど はだしで逃げる

⑩・島国も 大陸・半島 それぞれの
            歴史秘めている むかしがござる

⑪・何時なのか それがわからぬ 人生じゃ
            読める俺なら 寝たきりしてぬ

⑫・懐メロに 今やスターの 昔見て
            鬼籍の人の 在りし日偲ぶ

⑬・ボロの出ぬ 大人少ない こんな世じゃ
            余り叩けば 手を挙げにくい

≪わらわすな≫

≪喫茶カラチ≫


『一』
腹が痛いよ   わらわすな
朝っぱらから  愚痴ぼやき
 音を立てずに  過ごすのに
 寝てる子供を  起こすよに
  着替えし乍ら  ひとりごと
  わらい上戸を  わらわすな

『二』
臍が震える   わらわすな
あきれ返るぜ  愚痴ぼやき
 疲れてるのは  わかるけど
 大人対応    希望する
  腹が立つなら  横にして
  心丸めて    気は長く

『三』
腹が苦しい   わらわすな
悪い習慣    愚痴ぼやき
 俺が聞き役   だからでも
 口にする時ゃ  考えろ
  寝てる身でさえ 不愉快で
  怒りたいのに  わらわすな



人目気にせぬ  カップルが
唇合わせる   二階席
 縄手四条の   路地奥の
 隠れ家的な   喫茶店
昭和レトロな  町並みで
カラチは町屋  活かしてる


常連ほどなく  たて込むと
勘定忙しい   二階席
 鍵を受取り   返すのは
 暗い灯りの   カウンター
通れますよの  扉開け
カラチは裏へと 通じてる


棚にゃスコッチ ウイスキー
ボトルに名前の 二階席
 紳士淑女が   老春の
 花を咲かせて  盛り上る
大人時間が   欲しいなら
カラチは夢の  秘密基地



≪好きな女性≫

≪間違いなし≫


『一』
好きな一人の  女性ひとだから
二人で生活   続いてる
 屋根裏住まい  卒業し
 妻を迎えた   嬉しさよ
 何だかんだと  ありながら
 もめる事なく  暮せてた

『二』
好きな一人の  女性だから
大事に見守り  愛したよ
 大家族でも   驚かず
 苦労してたの  思い出す
 楽になれそで  読み違い
 介護背負わせ  すまないね

『三』
好きな一人の  女性だから
今でも辿れば  蘇る
 記憶も遠いが  あの頃の
 若さから来る  つきまとい
 今の時代じゃ  許されぬ
 立派な犯罪   ストーカー

『一』
間違いなしに  文字あそび
 過去を隠して   書いている
目立つ事より  地味好きで
 騒ぎ気にせず  書いている
動き失くした  寝たきりに
 ネタの調べは  ままならぬ

『二』
間違いなしに  ひまつぶし
 姿勢だけなら  引け取らぬ
資料むさぼり  辞書を引く
 作業できぬが  手は抜かぬ
記憶記の字の  積み上げは
 こんな仕事は  ままならぬ

『三』
間違いなしに  寝っぱなし
 資格問うのは  悪しからず
金で書くのは  趣味でなく
 好きな気分で  書き出した
銭に埋もれて  死ぬ気なく
 自由気ままも  ままならぬ


主治医より一言

ハンサ・無責任者の川柳風一途な《二行詞》

今だに1日の温度差が著しい為、自律神経が失調し易疲労感、めまい、食欲不振、不眠等を訴える人が多く来られます。適温の入浴は、疲労改善効果や、リンパ、血液の流れを改善したり、リラックス効果があると云われ私自身も入浴するようにしています。初夏と決めつけずにその時に合わせて適温の入浴を心がけたいもんですね。(岡野拝)