飛田洋さん

なにくそ!俺はここにいる195

京都府 飛田洋さん(76歳)

飛田洋さんは、平成10年11月に脳梗塞を発症しました。

完全四肢麻痺、構音障害、嚥下障害を認め、入院中に胃ろう造設術、気管切開術が施行されました。平成12年6月に在宅へ移行され、かすかに動くようになった指先でパソコンを操り、創作活動を続けています。

毎日書きためたものは、月刊誌としてまとめられ、製本されています。

■ハンサ・無責任/二行きめる個人の見解

《昭和のたわごと》 令和元年5月1日


 令和に入り、突然ですが【二行きめる個人の見解】のコーナー
は一身上の都合で休載させていただきます。

十五年余り、課題も宿題もなく好き勝手書かせて貰い深く感謝
いたします。長い間、ありがとうございました。
 しばらくして復活できればとも考えております。


 

 二行詞、歌謡詞は在庫もあるので生涯続けられると思います。

しばらく人並みに連休させて頂きますが宜しくお願いします。

 

 そこで 【老いぼれて 気むずかしくて 気短く】 なーんてね

■ ハンサ・無責任者の川柳風《二行詞》

 

●・義務なのか 令和と決まり ケチつける
            やはり野党の それも古株

●・歯抜けには 胃カメラ飲むは 酷どすえ
            鼻でないけど 体験どすか

●・カルロスも ゴーン太過ぎれば パクられる
            郷に居るなら 郷に従え

●・懐メロを ナースが聞くが わからない
            平成生まれに 育ちが主流

●・親子だと 笑うしかない 日々がある
            対応してるが 困惑してる

●・意思しめし 応じるならば 伝えるが
            どうせ自分の都合で仕事

●・オートバイ 時間どおりに 走れるな
            四輪じゃ余裕 必要だもの

●・不思議だな 夜中はすぐに 起きられて
            起床で痛む ヒザの憎らし

●・素人か スタッフトリオ 下手な世話
            鯉もあばれる 今日の風呂

●・云わずとも わかる気がする 俺おまえ
            夫婦して来て 今日がある
●・俺オレで 背伸びするなよ 目立つなよ
            お蔭様でと 感謝のかの宇

●・痩せた身じゃ おなじ姿勢は たまらない
            尾骨背骨が ときおり痛む

●・平成に 名残尽きぬが さようなら
            色々あるが それは思い出

≪まーあかん≫

≪居た切り節≫


『一』
まーあかん    まーあかん
思わず知らず
古里訛りが    顔を出す
 故郷くにのタカラの  方言が
 肩身の狭い    都市まちなんか
 棄てて戻ろか   思案中

『二』
まーあかん    まーあかん
大好きだから
顔から火が出る  汗も出る
 隠し通して    来たけれど
 ばれてはあかん  まーあかん
 恋のこの先    思案中

『三』
まーあかん    まーあかん
緊張すると
大事な会議で   ついポロリ
 個性なんだの   慰めも
 素直に聞けず   叫びたい
 今後どうする   思案中


『一』
俺は寝たきり  居た切り節で
命火燃やし   生きている
動きまわれぬ  世の中を
創意工夫で   一飾り
妄想だけど   考えぬ
人よりましと  明け暮れる

『二』
俺は寝たきり  居た切り節で
姿見見ずに   二十年
老いを知らずに 若い気で
今もいるけど  無理みたい
意気込みだけは なにくそで
誰よりままと  明け暮れる

『三』
俺は寝たきり  居た切り節で
心根だけで   恋してる
感謝感激    雨あられ
瓢箪鯰の    運動会
介護受け身の  老春は
何より君と   明け暮れる



≪可愛い貴女≫

≪下の下の下≫


『一』
可愛い貴女が  好きなのさ
 貴女の行動   全部がね
  ばばあだけれど   可愛いよ
理解し難い   感覚で
 時代おくれの  表現は
  嘘やお世辞や  媚じゃない

『二』
可愛い貴女が  好きなのさ
 貴女のつぶやき 意外性
  私にゃサプリだ 題材だ
刺激乏しい   この部屋の
 強い味方だ   分身だ
  空気みたいで  欠かせない

『三』
可愛い貴女が  好きなのさ
 貴女の寂しい  嘆きなら
  寝ている様でも 聞こえてる
糸目なんだが  起きている
 それは誤解で  心外だ
  油断するなよ  隠し事


『一』
口は出すのに  手は出さぬ
 なんて奴等は  下の下げのげの下
役に立たずに  邪魔はする
 そんて奴等も  下の下の下
文句まじりに  ぼやいている
 凹むばかりも  下の下の下

『二』
恋も出来ない  甲斐性ない
 なんて奴等は  下の下の下
酒に呑まれて  いかれてる
 そんて奴等も  下の下の下
小言食うたび  クダをまく
 世間知らずも  下の下の下

『三』
おだて上手に  うぬぼれる
 なんて奴等は  下の下の下
金は出さずに  そりかえる
 なんて奴等も  下の下の下
遠慮しないで  マイペース
 何もせぬ俺   下の下の下


主治医より一言

《昭和のたわごと》

還暦になって早5年、平成の区切りまでは、仕事を続けるつもりでいたのにあっと云う間に平成が終わってしまいました。思い返せば平成元年に大学の診療を続けながら開業し、31年目でした。急に辞めれる仕事でもないので70歳目標にソフトランディングするようにがんばります。

令和も宜しくご指導の程お願いします。(岡野拝)

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  • 撮影者:岡野医院 院長 岡野均先生