飛田洋さん

なにくそ!俺はここにいる147

京都府 飛田洋さん(71歳)

飛田洋さんは、平成10年11月に脳梗塞を発症しました。

完全四肢麻痺、構音障害、嚥下障害を認め、入院中に胃ろう造設術、気管切開術が施行されました。平成12年6月に在宅へ移行され、かすかに動くようになった指先でパソコンを操り、創作活動を続けています。

毎日書きためたものは、月刊誌としてまとめられ、製本されています。

【雑文暴論】⇒膀胱炎

10年ぐらい前の夜中、寝入り端に足が痙攣し始め、寝付け
ないのに下半身に経験した事の無い激しい痛みが、5分も
おかず、押し寄せた。痛みに耐えている呻き声で妻が起き
事情を聞き、翌朝息子が薬を貰いに医院に走ってくれた。

膀胱炎らしく、投薬で不思議な程に痛みは治ってくれたが
その後も、忘れた頃に同じ症状が現れる為に薬を備蓄して
くれている。今年は傾向を感じると、対策が有効みたいで
騒ぎを起こさずに過ごして、いられてる

【俺流・文句と違う・ぶんくやで】

※ 降る雨に 思いあせれど 間に合わず

※ むせ返り 寝巻きの裾が またまくれ

※ 予定での 見舞いが遅れ 待ちぼうけ

※ 見込なく 夢なく暮らし ままならぬ

※ 床ずれと 縁がないのも 摩訶不思議

※ 禿たなら 遠慮しないで まるぼうず

※ 弱音なら 吐きたい頃だ 負けるなよ

※ 初歩的な 経理知らずに まさかだね

※ まだ早い 皆は寝ている 真夜中じゃ

※ 惨めでも 前見て過ごせ まだまだだ

※ お主には 守って欲しい 真面目さを

叩けば埃も出るのが大半なのに重箱の角をほじくり国益?
寒さに立ち向かう、皆様のご健康をお祈り申し上げます。

平成26年11月1日(土曜日)

飛田 洋

食べたいよ

五・七・五


『一』
ペグで食事は  してるけど
何かないかい  食べたいよ
 食べる嬉しさ  あたえてよ
ゼリーの類が  ないのなら
市販の品なら  ヨーグルト

『二』
ペグの食事も  良いけれど
嚥下えんげしたいよ  食べたいよ
 食べる楽しみ  たまらない
ゼリーが抜群  らしいけど
今日も在庫が  ないと言う

『三』
ペグで何とか  してるけど
他にないかい  食べたいよ
 食べる時間が  生き甲斐で
ゼリーが一番  らしいけど
このさい贅沢  言わないよ

『一』
十五年 怠けズボラよ 寝っぱなし
夜明前 吐息聞いても まどろめず
迷惑が 仕事なのかな 十八番かな
朝の窓 見えぬ景色を 浮かべつつ
水槽の 小エビ数えて ひまつぶし

『二』
一日を TVパソコン そしてペグ
贅沢は 敵でないかと 足るを知る
面会は 否というよな 閉じこもり
妄想と 思い出だけで 明け暮れて
雨の音 だけが世間を つないでる

『三』
一生の 運命口惜しや 泣けて来る
女房と 子ども裏切り すまなくて
面倒を かけぬ筈だが かけている
辛抱が 良いか悪いか わからねど
有難う 礼も云えない 恥ずかしさ


自宅警備員

この世の夢


『一』
退屈しのぎの  つれづれに
 監視カメラの  テレビ見る
 それで仇名が  自宅警備員
役に立たぬが  寝た切りが
 猫よりましと  意地を張り
 金にならない  アルバイト

『二』
退屈すぎてか  ふらふらと
 監視カメラと  にらみ合い
 誰が言うのか  自宅警備員
何の足しにも  ならぬけど
 捨て耳捨て目  つかえると
 未練抱き寄せ  ナガラする

『三』
退屈つぶしに  ついついと
 監視カメラで  ひまつぶし
 ついた呼名が  自宅警備員
無駄な時間を  過ごすより
 枯れ木も山の  にぎわいと
 金のいらない  ボランテア


『一』
この世の夢は  消えたけど
あの世で夢を  つかむのさ
 君にかえせぬ  借りだけど
 俺はかならず  かえしたい
 君のやさしさ  おおらかさ
 俺が死んでも  真似出来ぬ

『二』
この世で愛は  芽生えたが
あの世で愛を  はぐくむぞ
 君を見るなり  好きになり
 俺は夜更かし  したものさ
 君のとまどい  ためらいが
 俺のしりごむ  背を押した

『三』
この世の虹が  消えるとも
あの世は虹で  つなぐのさ
 君にすまない  この日々が
 俺の負い目を  増している
 君のなにげな  ふるまいに
 俺は云えぬが  ありがとう

稼がぬ詞なら書いてるが

後悔している反省してる


『一』
稼がぬ詞なら  書いてるが
俺にとっては  ひまつぶし
 夢を抱いてた  過去だけど
 母にせがまれ  あきらめた
家業まかされ  生きて来て
今の暮らしの  ひまつぶし

『二』
稼がぬ詞なら  書いてるが
俺はきっぱり  捨てたのさ
 汗にまみれた  よろこびに
 飯のタネへと  切り替えた
だから野望を  持つものか
無茶な未練は  捨てたのさ

『三』
稼がぬ詞なら  書いてるが
俺はどっぷり  マイペース
 辛い寝たきり  やりながら
 金にこだわる  ネタもない
若い芽を摘み  踏むよりも
貸せる耳ない  マイペース


『一』
自分の来た道  ふりかえり
 後悔している  反省してる
一つ・人より  好きなのに
 苦労ばかりを  かけている
君とめざした  しあわせと
 悔しいけれど  ちがってる

『二』
自然の流れに  乗り過ぎて
 後悔している  反省してる
二つ・二人は  これからは
 楽な暮らしで  あるところ
君に予期せず  世話させて
 筈ではないと  すがってる

『三』
元には戻れぬ  これまでを
 後悔している  反省してる
三つ・三つ指  つかずとも
 いつも従がい  ついて来た
君につべこべ  云うものか
 心じゃたえず  ちかっている


主治医より一言

<<食べたいよ>>、<<自宅警備員>>

 飛田さんの好物はコーヒーゼリーと聞いています。口の中で味わうだけで宜しくお願いします。

 いつも訪問した際に監視カメラで先生を確認して、家族の人を呼んでいただいてありがとうございます。SECOMより早くて適確だと思います。