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現場発!臨床栄養管理 ― すぐに使える経験知 知らないと怖い落とし穴

現場発!臨床栄養管理―すぐに使える経験知 知らないと怖い落とし穴

現場発!臨床栄養管理
―すぐに使える経験知 知らないと怖い落とし穴


社会医療法人近森会 臨床栄養部 部長
栄養サポートセンター長 宮澤 靖/著


出版社:日総研出版

頁数:174 ページ

ISBN:978-4776014751

価格:¥2,500 (税込)


聴診器をぶら下げてベッドサイドに出向く管理栄養士といえば、宮澤靖先生が元祖と言ってもよいだろう。

執筆やセミナー講師として全国で引っ張りだこの宮澤先生の「現場発!臨床栄養管理~すぐに使える経験値、知らないと怖い落とし穴~」が、2010年2月、日総研出版から発刊された。

今までの栄養管理の教科書では対応しきれない程の高齢加が進んでいる我が国では、いかに管理栄養士が現場を見て適正な判断ができるかが求められている。医療費抑制の中で孤軍奮闘している管理栄養士の皆さんにとって、役立つ知識が満載。


- 医療の基盤である栄養をサポートするNSTは、超高齢化社会を迎えて今まで常識と思っていた医療のあり方を変え、さらにはスタッフの構成や病院のあり方までも大きく変えるツールになると考えています。(中略)全国に真のNSTが広がり、日本の医療が大きく変わることを願っています。

「環境は与えられるものではなく創るもの」 宮澤 靖 - (おわりに より)

目次

第1章 宮澤流「臨床栄養管理」の心構え

心構え① 押さえておくべき「栄養を取り巻く医療環境」
  ・高齢者中心の栄養サポートに!
心構え② 実は怖い「慣習」の落とし穴 
  ・正しい目を持ち無駄な業務を省く!
心構え③ 正しい経験」をするために 「正しい目」を持つこと!
  ・正しい目,正しい知識を持つことが正しい経験に!
心構え④ 臨床栄養管理に「公式」はない! 病名ではなく病態で判断する!
  ・栄養サポートはアレンジして提供する!

第2章 場面別に理解する! すぐに役立つ「経験知」

場面① 入院→栄養スクリーニング 
(1)栄養管理の流れをまず押さえよう
・栄養サポートは五つのプロセスで進める!
(2)なぜ栄養管理は必要なのか?
LBMとNitrogen Deathの模式図から必要性を知る
血清アルブミンの理論を知る
・LBMの減少とalb値の増減の関係を確認!
(3)早く適切な介入が患者さんの予後を大きく変える!
・早期介入と早期サポート!
(4)高齢者の特徴は筋肉量が減少,脱水になりやすい!
・高齢者の体脂肪増と水分減に注意!
(5)味覚低下が招く濃い味付け
・高齢者は食べること重視で考える!
(6)加齢に伴い吸収能力が低下
・ビタミン不足が吸収率低下につながる!
(7)栄養スクリーニングの基本と落とし穴
・スクリーニングがすべてではない!
(8)海外で注目を浴びている栄養スクリーニング法
・SGAは使用訓練が必要!
場面② 栄養アセスメント
(1)あなどれない身体計測,見過ごせない体重変化
・なぜ計測するのか目的を理解する!
(2)「全量摂取しているから栄養摂取量は十分」は危険
・「全量摂取しているから大丈夫」は注意!
(3)ここに注目!―臨床検査値(栄養パラメーター)から判断する栄養状態
・栄養状態の把握は栄養パラメーターから総合的に判断!
(4)「栄養評価指標」の意外な落とし穴
・栄養評価はalbを優先,RTPも精査する!
(5)プロとしての栄養アセスメント必須の視点
・栄養アセスメントの視点を施設内外に広める!
(6)血液検査を参考にできないケース―五感を生かしたアセスメントの経験知
・皮膚や爪の変化を見落とさない!
(7)なぜ起きるのか? ―「低栄養」の原因を探る
・栄養は治療の基盤という認識を持つ!
(8)低栄養が導くさまざまな悪影響
・臓器不全や感染症を起こす原因!
(9)低栄養とひとくくりにする危険性
・低栄養のタイプを見つける!
(10) マラスムスタイプの低栄養のメカニズムと見極める経験知
・マラスムスは浮腫が起きづらい!
(11) クワシオルコルタイプの低栄養のメカニズムと見極める経験知
・クワシオルコルは浮腫が起きる!
(12)低栄養改善には栄養+リハビリテーション
・リハビリテーションと栄養サポート!
(13) 予後の悪い混合型 「 マラスムス性クワシオルコル」低栄養の真実
・混合型はエネルギーとタンパク質をコントロール!

場面③ 栄養管理プランニング
(1) 知っておくべき「必要エネルギー量」と「 身長・体重計測」の最善策
・必要エネルギー量は係数にこだわらない!
(2)「基礎エネルギー消費量(BEE)」算出の公式―「活動係数」「損傷係数」の疑問
・基礎エネルギー消費量の計算は係数に迷わない! 
(3)「必要エネルギー消費量(TEE)」算出の公式―「調節体重(ABW)」の意外な落とし穴 
・過体重は調節体重で計算!
(4) 高齢者の特性を考えた「必要タンパク質量」の算出ポイント
・高齢者の必要タンパク質量は要注意!
(5) 絶対にあなどってはいけない,必要水分量―判断のポイントは尿の量
・水分の過不足は病態に直結!
(6) 栄養管理の最終段階,ベッドサイドで何を考えるのか?
水分量のチェックをする
身体測定のモニタリングをする
・水分のバランスと体重の変化を知る!

場面④ 適切な栄養投与法の選択
1)経口摂取
(1)経口摂取の重要性と非経口摂取の危険性
・絶食の有無を管理栄養士の目で見る!
2)経腸栄養法
(1)経腸栄養法の理解と注意点
(2) 経腸栄養法の合併症と対策①―栄養チューブに起因するキット埋没症候群(BBS) 
・医療スタッフ全員の目で危険を回避!
(3)経腸栄養法の合併症と対策②―代謝上のトラブル,低ナトリウム血症
・低ナトリウム血症の原因を精査する!
(4)経腸栄養法の合併症と対策③―腹部症状のトラブル,逆流性食道炎と誤嚥性肺炎
・投与速度を守る!
(5)半固形化栄養法の忘れてはいけない考え方
・半固形化の意味を原点に戻り考える!
(6)腹部症状の原因と知っておくべき対処法
・抗生剤の投与にも目を向ける!
(7)腹部症状を起こさない「投与速度と日数」
・投与速度の調整と腸管トレーニングが必要!
(8)下痢をしている患者さんへの対処法
下痢の改善法と対応
下痢の原因追究
・原因追究と対応!
(9)栄養剤の投与は呼吸リハビリテーション時には一時中止
・短時間投与は腹部症状が発現するため要注意!
(10)栄養剤の持続投与に有効な「 ポンプ」の三つの理由
・輸液ポンプ流用は避けたい!
(11)「栄養剤の汚染」が腹部症状を引き起こす 
・1回の投与量は4時間を超えない!
(12)栄養剤→水の投与順を逆にして誤嚥性肺炎を防止する作戦
・水→栄養剤を投与して逆流防止!
(13)チューブの閉塞・断裂の防止策
・チューブには,見逃しやすい落とし穴がある!
(14)「経腸栄養剤と濃厚流動食」の意外な扱い
・患者さんにマッチングした栄養剤を備える!
(15)「経腸栄養剤の適応疾患」と使い方
病態に合わせて判断・選択
栄養状態・代謝亢進に合わせて選択
・疾患に適応した栄養剤を選ぶ!
(16)「経腸栄養剤の水分量」はイコール総量ではない
・栄養剤の総量は水分量ではない!
(17)経腸栄養法 現場の疑問①―経腸栄養法で追加水はあるの?計算式はあるの?
・追加水は算出式で求めて投与する!
(18)経腸栄養法 現場の疑問②―経腸栄養剤と水は混ぜても大丈夫?
・水で薄めず単味投与で!
(19)経腸栄養法 現場の疑問③―栄養剤は温めなくてよいの?
・加温はしない!
3)経静脈栄養法
(1)経静脈栄養法の長期施行や「 とりあえず輸液」は危険
・弱点を把握して施行!
(2)末梢静脈栄養法(PPN)の症状と用途に落とし穴
静脈栄養と投与エネルギー
細胞外液補充液と維持液
維持液類
・輸液の性質を把握,使い分ける!
(3) 中心静脈栄養法(完全静脈栄養法:TPN)の浸透圧に落とし穴
・カテーテル敗血症の感染対策を行う!
(4)栄養サポートは単独ではなく,地域で進めるもの
・栄養サポートは1施設完結型から地域完結型へ!

第3章 現場発!栄養サポート資料集
即活用できる! 栄養サポートシート実例
これだけは理解しておくべき!栄養サポートに必須の計算式 10
略語解説


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