[No.89] 瘻孔形成後の交換で、瘻孔を破損してしまうこともありますか? From:のん 2002/01/17(thu) 15:11:51
胃瘻造設後4ヶ月経過した患者さんがいます。瘻孔もしっかりと形成されていたので交換をしようと思いPEGカテーテルを抜去したところ、瘻孔が壊れてしまい ました。こういうご経験をされた先生は他にいらっしゃいますか?もしいらっしゃいましたら、対処方法及びその原因をご教示いただけませんでしょうか?どう ぞよろしくお願いいたします。
[No.89のレス] Re:瘻孔損傷 From:みっくん 2002/01/17(thu) 23:22:07 [MAIL]
「のん」さんへ
入れ換え時の瘻孔損傷は比較的多いトラブルです.そして、入れ換え時には瘻孔損傷がおこり得るということを知った上で、おこらないように注意して入れ換 え、その後は確実に胃の中に入っていることを確認することが大切です.私も正直に告白しますと何件か入れ換え時に瘻孔損傷し、流動食の腹腔内注入にまでいたった経験があります.他の方の話も耳にします.今後PEGが普及して多くの方が携わるようになるにつれ、このトラブルは増えると思います.
一番入れ換えやすいのはバルーン型で、自宅でも比較的安全に交換可能です.(ただし、絶対ではありませんし、耐久性が短いので交換回数も多くなってしまいます.)
私自信は交換回数が少なくてすむのバンパー型のボタンを在宅で入れ換えています.慣れればこれでトラブルはおきません.(トラブルが起きるのは慣れるまで です.)入れ換え時にお湯を注入しておいてもらい、胃が膨らんだ状態で交換すると簡単ですし、逆流弁を押し下げてみて胃液の逆流が観察されれば胃の中に間違いなく入ってますので安心です.
また、挿入後に胃の中にきちんと入っているかどうか自信がない時は面倒でも病院にきてもらって内視鏡か透視で 確認して下さい.それから、交換後初めての注入の時には流動食ではなくお湯から注入を始めてもらい、10分くらいは患者の状態を観察するようにしてもらっています.
もし、不幸にして流動食の腹腔内注入になってしまっても慌てないで下さい.ただちに入院して、絶食にし、点滴栄養にして抗生物質を しっかりと投与して下さい.そして、必要に応じて呼吸循環の管理を十分に行えば、必ずしも緊急手術を行わなくとも十分に回復いたします.紹介例も含め4例 程腹腔内注入を経験していますが全例保存的に回復しました.状態が許せば胃瘻は早めに内視鏡下で胃の中に入れなおして下さい.それが無理なら抜去して状態 がよくなってから再造設も可能です.
手前味噌のようでおはずかしいのですが、総合消化器ケア(日総研)という雑誌に、基礎から分かる胃瘻造設術 という連載があり、その最終回(vol.5no.6)に「胃瘻の交換」というテーマで書かせていただきました.トラブルをさけるための交換方法やコツを各 々の胃瘻のタイプに合わせて紹介しています.もし、興味のある方がおられましたら別刷をお送りいたしますので、メール下さい (mikako@yamaikyo.or.jp).
[No.89のレス] ここより感謝します n(- -) n From:のん 2002/01/21(mon) 15:49:57
「みっくん」さんへ、
アドバイス、ありがとうございます。
私はまだまだPEG初心者なのですが、みっくんや、ここの談話室に投稿されている皆さんのことを読むと励みになり、同時に、負けない様勉強しようと気合が入ります。
[No.89のレス] ここより感謝します n(- -) n From:のん 2002/01/21(mon) 15:50:07
「みっくん」さんへ、
アドバイス、ありがとうございます。
私はまだまだPEG初心者なのですが、みっくんや、ここの談話室に投稿されている皆さんのことを読むと励みになり、同時に、負けない様勉強しようと気合が入ります。 |