[No.1732] 胃ろう交換がたいへん From:正田幸三 2005/12/06(tue) 12:09:05 |
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魔子先生、まりこ先生、はじめ諸先生方にお尋ねします。 患者は脳梗塞で半身麻痺。意識障害、軽度の痴呆あり。
質問1. 6ヵ月に一度、胃ろうを抜去式で交換しています。 そして胃カメラを飲んで確認しています。 問題は、意識障害のため、胃ろう交換の苦痛がトラウマになって、毎日のように病院へ連れて行くな、カメラはいらないと、取り付かれたように叫びます。 このままでは、定期的な胃ろう交換が困難になります。
そこで対策は無いものかお尋ねしたいのです。 例えば、胃カメラを使わない病院を探すとか・・・
質問2. お昼の栄養剤を無しにして、お茶だけ注入する場合、スピードはどのぐらいにすればいいですか。500mlです。 |
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Re:胃ろう交換がたいへん
From:ほーりー 2005/12/08(thu) 14:46:11 |
質問1に対して 胃ろう交換の後の確認なんで
すが、うちでは透視下に“空気”を注入して、胃内に挿入されていることを確認しています。造影剤を注入して確認した場合、逸脱していれば腹腔内への注入と
なり、そのことが腹膜炎を引き起こすことがあるため、腹腔内注入でも問題のない空気にて確認しています。逸脱1例経験していますが、腹膜炎にならずに保存
的加療で十分対応できました。 抜去式での交換の苦痛ですが、バンパータイプのものではどうしても・・・カンガルーの出しているもので、いい製品が
あるのですが、まだ20Frしかないのが現状です。来年辺りに24Frが出るらしいので、出ればそれを採用しようかと考えております。結構痛み少なくでき
そうなバンパー型のものがありますよ。
質問2に対して・・・ 注入スピードは下痢にならない速度 としか考えておりません。自分達
が500mlのお茶を飲んでも下痢はしないでしょう。しかし、食道を経由せずに直接胃に放り込む場合は、準備が整っていないため(蠕動の)やはり下痢にな
りやすいと思われます。ただ、個人差がかなりあると思われるため、投与速度はあくまでも目安で、実際は本人が下痢をしない速度 が一番と考えます。 また、水分補充は状況によっては夜間投与でゆっくり注入して昼間の拘束時間を少なくする手もありますよ。 |
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Re:胃ろう交換がたいへん
From:カネコ@北海道 2005/12/09(fri) 00:07:35 |
>ほーりー様
エアだと透視下で逸脱が確認しにくいケースがあります(経験有り)。また、造影剤と異なり逸脱していても注入抵抗が少ないので変だなと思って空気を注入しているうちに胃壁の癒着面を大きく剥がしてしまうこともあり得ます。
で、造影剤(ガストログラフィン)が腹膜炎を起こす理由は高浸透圧(生食の9倍)だからです。そこで当院では3倍希釈したガストログラフィンで確認してい
ます(当然造影チューブの先端まで造影剤を満たしておく)。この濃度だと腹膜炎はほぼ起きません。空気と異なり逸脱している場合にはかなり強い注入抵抗が
ありますし、三倍希釈でもはっきり造影されるので良いと考えています。 血管造影剤を使えばもっと良いのでしょうが、コストが・・・・。 |
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Re:胃ろう交換がたいへん
From:魔子 2005/12/09(fri) 08:40:04 |
内科医の魔子です 質問1 胃カメラで確認するというのは、その病院の方針でしょうから、他の方法で確認して欲しいと言っても受け入れてもらえないでしょうね。万が一逸脱があった場合の責任問題云々・・・・もありますしね。 そ
れならば、カメラをしないで確認してくれる病院を探すと言うことになってしまうでしょうね。または、きちんと管理できるのなら、バルーンタイプのものを使
うというのもありかもしれませんね。バンパータイプと違って交換の際に瘻孔にそれ程負担をかけないので、カメラを使ってまで確認とは言われない・・・?と
思うからです。ただ正田様の場合、在宅で介護されているので、バルーンタイプにつきものの自然脱落やバルーンの破裂などのリスクを負うことになります
が・・・・。 質問2 基本的に1回の注入量は、コップ1杯と考えています。500mlとなると、ちょっと多いかな・・・と考えます。ただ、胃の大きさ容量は個人差がありますので、注入しながら、患者様の顔色を見ながらと言うのも一つの考え方だと思います。 |
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Re:胃ろう交換がたいへん
From:正田幸三 2005/12/09(fri) 17:58:41 |
魔子先生、ほーりー先生はじめ,諸先生方 親切丁寧なご指導いつもありがとうございます。 介護は悩みがつきませんが、よく考えて判断したいと思います。 今後ともよろしくお願いいたします。 |
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