[No.612] 微量元素を防ぐには? From:タロウ 2003/07/28(mon) 18:28:03 [MAIL]

初めまして。国保病院の医師です。
PEG→経腸栄養を5-6年されておられる患者さんに対してそろそろ微量元素欠乏が出現するのではと考えています。
微量元素の予防の為にテゾン等の投与も考えましたが費用の面から難しいそうです。野菜ジュースやみそ汁も良いとお聞きしますが、具体的にどのていどの頻度でどの程度の量を(たとえば週に一回100mlとか)お教えいただけませんでしょうか。もしベースになる論文等あればご教示いただけば幸いです。

[No.612のレス] Re:微量元素を防ぐには? From:ゆうじ 2003/07/28(mon) 20:50:57 [MAIL]

こんばんわ 私も栄養剤に頼って三年目になりこのまま同じ栄養剤で続けていってよいのか不安になっています、何かよい案があればぜひ私も知りたいので教えて下さい。

[No.612のレス] Re:微量元素を防ぐには? From:のはら 2003/07/28(mon) 23:36:24 [MAIL]

栄養士の のはらです。
食品扱いの濃厚流動食は、只今「1200kcalで一日に必要栄養素(鉄、銅、亜鉛、セレン、クロム、モリブデンなども含み)を満たしています!」という商品が続々と出ており、各業者競争しています。
これに対し、薬価扱いの流動食は成分未掲載のままだったり、入ってなかったり、入っていても2000kcalでやっとというものがほとんどのようです。何かの制限があって入れられないとかいうこともあるのかもしれませんが、早急に検討してもらいたいものです。
食品でということですが、たとえばセレンだと主に野菜類、かぼちゃ、ごぼう、にら、にんにく・・・、亜鉛だとカキ、ビーフジャーキー、いわし、・・・といった感じでとてもそれぞれから毎日摂ると考えただけでも大変です。
普通の食事を食べている人でも、食事が偏っていると欠乏症に陥りますが、一種類だけの流動食を長い期間使用するときは特に注意が本当に必要ですよね。
今使用中の商品に何が足りていないのか良く調べてから、補充していかないと、金額の面でも、また何を食べたらよいのかも判断しかねると思います。薬はあくまで、薬であってなにか病状が見られる場合に使用がはじめて認められる物ですし・・・。(愚問でした。ビタミン剤みたいなのを想像しまして、)
テゾンの内容を拝見しましたが、1本当たりの内容量からすると補充したいという点からは高価だと思いました。やはり、わたしは三協製薬さんの回し者ではありませんが、1本200円位のブイクレスαがよいのではないでしょうか?内容をホームページで確認してみてください。あと、最近でたもので、「一挙千菜」というものもあります。これは、1本130円?くらいだったと思います。まだまだ、これから良いものがでてきそうですよ。
病院で使用するのなら、思い切ってちがう食品扱いのものにしたほうが良いのかもともおもいました。病態による制限がないのならですが・・・・。
波紋を呼びそうな、雰囲気を感じながらも撤退することとします。あー、ごめんなさい!!
いろいろな立場があります。簡単で最適な方法を見つけれるお手伝いをしたいと思っています。

[No.612のレス] Re:微量元素を防ぐには? From:陸の孤島の遭難者 2003/07/30(wed) 13:20:32

まず、微量元素の必要量はFDA等の基準値が出ていますので参考にされては如何ですか?
次に、薬価収載されている経腸栄養剤には微量元素やビタミンの追加が許されていますが、薬価収載されていない濃厚流動食では追加は食品衛生法上不可能です。しかし、原材料に含まれる場合には問題ありません。
さらに、微量元素の多くは重金属であり、食品内に存在するからといって全部吸収できるとは考えられません。
つまり、明らかに微量元素が存在しない濃厚流動食を用いる場合には、味噌汁(出汁の鰹等にZnなどが多く含まれます)を注入したりすることを勧めていますが、その量に関してははっきりとした根拠はありません。重要なのは、体内で必要な微量元素が十分に存在するかであり、また微量元素の多くは組織内に存在するため、採血等で測定しても、その測定状況によりイオン化していず、キレートされているものまで測定している場合などがあります。
毎度、毎度、大変僭越な意見を申し上げますが、患者さんを良く観察し、その状況を見定めたうえで、微量元素が不足していると考えられた場合に追加するといった方法が良いと考えております。
マニュアルは非常に大切であるとは認識していますが、やはり、栄養療法の基本に立ち返り、アセスメント→栄養量(微量元素を含め)決定→栄養療法実施→再アセスメント→・・・、の繰り返しが重要であると考えております。

[No.612のレス] Re:微量元素欠乏を防ぐには? From:タロウ 2003/07/30(wed) 20:54:00 [MAIL]

皆様ご教示有り難うございます。
私も栄養所要量等を参考に検討してみましたのですが、PEGを施行するようなお年寄りですとご指摘のように1200kcal/day程度になることが多く、微量元素特にセレンが不足してくることが考えられます。(主にラコール、エンシュアで検討しました。)
個人的には過剰症になることはさけねばならないと思いますが、今後長期の経腸栄養の方が増えるでしょうから皆欠乏症状が出てから対策をとるよりは予防ができれば良いかなあと思っております。
話が変わりますが、のはら様さっそくブレイクレスα検討させていただいております。有り難うございます。ただ「一挙千菜」が検索サイトではひっかかってきません。「1200kcalで一日に必要栄養素(鉄、銅、亜鉛、セレン、クロム、モリブデンなども含み)を満たしています!」という商品とあわせてメーカーさんを是非お教え願えませんでしょうか。
宜しくお願いいたします。

[No.612のレス] Re:微量元素を防ぐには? From:のはら 2003/08/03(sun) 01:36:06 [MAIL]

ラコール、エンシュアではセレン欠乏が危惧されていますので、補充する必要があると思います。
1200Kcalで微量元素も必要量を満たしている商品は、
森永クリニコの「CZ−Hi」 「E−7]
で、あと微量元素不足もビタミン不足もない商品は
森永クリニコ・・「E−6」
明治乳業・・・・「メイバランス ジクスC」
三和化学・・・・「サンエット GP」
旭化成・・・・・「L-6PMプラス」
日研化学・・・・「ライフロン 6」
ホリカフーズ・・「オクノス NT-5」
キューピー・・・「K-4A」「K-4S」

私の知ってる範囲でなので申し訳ありませんが以上です。あと、アイソカルにも微量元素が添加されました。褥瘡対策未実施減算により微量元素に注目が集まり、また最近必要性が取り上げられているので、入ってない商品は消えていくと思います。
(余談ですが、3、4ヶ月後くらいに各業者からチューブ付きディスポタイプがでてくるそうです。)
「一挙千菜」はフードケアさんからでています。ついでなので内容もいいますね!Fe5mg,Zn10mg,Cu0.6mg,Mn1.3mg,Se50μg、オリゴ糖2.0g、VB1 3mg,VB2 2.4mg,VB6 4.2
mg,VB12 10.3mg,VC500mg、VK10μg、葉酸688μg、VD3 3.7μg、VE10mg,パントテン酸10mg、Ca44mgです。価格は定価を忘れたのではっきり言えませんが、当院の納入価は130円より安かったです・・・。以上参考までに。貧血症や侵襲度の大きい方には毎日付加することが必要かもしれませんが、普通はこんなにはいらないものも入っていますよね・・・。体外に出てしまうとはいえ・・もったいなくもあります。あと、どのくらい時々付加すればよいかという話も聞いたことがありません。お役にたてずすみません。
薬価扱いで良い商品があれば悩まずにすむところですよね。
あとは、陸の孤島の遭難者さんのいうとおりだと思います。必要栄養量を十分投与してると思われる患者様でも、よくよく栄養アセスメントを行っていかないと実際見落としてしまっていることがあると思います。療養型病床(包括医療)が増えていくなかで栄養療法・アセスメントの技法を患者様を観て触って模索していかないといけないと思います。


[No.616] 栄養剤の固定化と汚れについて From:ゆう 2003/08/01(fri) 07:32:34 [MAIL]

こんにちは。最近栄養剤の固定化がありますが、この場合
目的が違いますが、例えばフラッシュに寒天状のものを使用した場合(停滞させるわけではないです)チューブ内の汚染防止にどうかと思っています。使用している方の意見を聞かせてください!!

[No.616のレス] Re:栄養剤の固定化と汚れについて From:おサル先生 2003/08/02(sat) 11:27:18 [MAIL]

ゆうさん、こんにちは。おサル先生と申します。私は経験はないのですが、たしか過去ログでこの話題が出ていたような記憶があります(3ヶ月ほど前だったでしょうか)。さかのぼって見ていただけますと、このMLには参考になるノウハウがたくさん散りばめられていますよ。

[No.616のレス] Re:栄養剤の固定化と汚れについて From:太朗 2003/08/02(sat) 12:29:34 [MAIL] [HOME]

ゆうさんこんにちは 開業医の太朗といいます.
液体の経腸栄養剤の場合,胃内に停滞している栄養剤がチューブ内に戻ってくることがありますが,固形化栄養剤ではその様なことは少ないようです.その結果としてチューブ内の汚染が減ることは可能性としてはあり得ますが,実感として感じたことはありません.一度気をつけて診てみるようにしますね.気がついたことがあればまた御報告します.

[No.601] 先日は失礼しました。 From:お小夜 2003/07/17(thu) 23:37:06 [MAIL]

脳梗塞後遺症で,嚥下障害があり、胃瘻造設した患者さんなのですが、嘔吐がみられ,腸瘻(PEGJ)に変更した患者さんです。以前はエンシュアを使っていたのですが、コスト面からエンシュアを中止とし、現在はL4・L5の栄養剤を使用しています.寝たきりということも有り,仙骨部に褥瘡を作ってしまいました.でも殆ど治癒しかけており,あとは、肉芽形成だけを待つ状態まで回復しています。そのためディュオアクティブを貼ってしばらく放置しておきたいのに、便が柔らかくて毎回処置が必要になり、回復も思うようにいきません。それどころか便による感染が心配になってくるくらいです。便は1日2・3回程度なのですが、どちらかというと水様便に近い便です.栄養剤の変更もままならず、腸瘻もチューブが細い為、寒天にするにも詰まりそうで怖くてしていません.以前はつまったこともあり、ローラーで押すなり苦労しました.それに対しては酢水使用にて順調にいっております。何か便の調整をするのにいい方法はないでしょうか?上手に説明できずにすいません.こんなもんで少しは解かっていただけるでしょうか。

[No.601のレス] Re:先日は失礼しました。 From:おサル先生 2003/07/22(tue) 18:29:22 [MAIL]

お小夜さん、こんにちは。おサル先生と申します。
ご依頼の件はおサルの得意とする所ではないのですが‥そうだ!「陸の孤島の遭難者」先生、いかがですか?最近、お顔を拝見していないような‥ ご解説いただければ幸いです。

[No.601のレス] Re:先日は失礼しました。 From:陸の孤島の遭難者 2003/07/31(thu) 18:26:13

おさる先生のご指名があったにもかかわらず、レスが大変遅くなり申し訳ありません。このコーナーは大変な盛況であり、あまりの書込の多さに見落としておりました。大変申し訳ありません。
お小夜さんのご質問ですが、内容から推察すると、介護老人保健施設か介護療養型医療施設の入所患者さんのようですね。水溶性下痢が持続しているとのことですが、まず、回数的に2〜3回であり、褥瘡が改善していることより栄養状態も問題ないようですね。しかし、介護上の問題は大きいようです。
あくまで、私見としてですが、当院ではこのような場合には、まず、便中CDtoxinAを確認しています。しかし、施設の場合には、toxinAは新鮮便でなければならないこともあり、準備が必要かもしれません。CDtoxinが陽性ならば、CD関連性下痢症と考えられますので、偽膜性腸炎と同様に治療が必要です。陰性であっても、通常の経腸栄養剤で下痢をしている原因として、最も多いのは腸内細菌叢の破綻と考えております。
腸内細菌叢の正常化はなかなか困難ですが、当院では栄養剤を等張であり、食物繊維、オリゴ糖を含んでいるもの(アボットのジェビティ)に変更しています。これに多量の乳酸菌を添加し、腸内細菌叢の正常化を試みています。
この方法により、水溶性下痢の患者さんの多くが有形便にさせることが可能となっております。
一度、試されては如何でしょうか?

[No.601のレス] Re:先日は失礼しました。 From:おサル先生 2003/07/31(thu) 19:39:20 [MAIL]

「陸の孤島の遭難者」先生、おサル先生です。ご無沙汰しております。ご多忙中のところ、ご解説いただき、誠にありがとうございました。いつもながら、学問と実践が車の両輪のようにバランスのとれたご回答にほれぼれしております。
 今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。

[No.615] 困ってしまって・・・。 From:oyoyo 2003/07/30(wed) 10:34:19

10歳男児、今年3月に胃ろうにしました。しばらくは順調でしたが5月上旬に胃液が漏れ出し、皮膚がただれてしまいました。デュオアクティブを貼り、洗浄をし毎日ひやひやしながら過ごしました。やっと7月はじめごろから良くなり、今ではまだ赤みを帯びた皮膚ですが胃液も漏れずほっとしてます。しかし、最近ラコールを開始すると、胃の辺りが痛い、えらいと言います。多少知的に障害があり、話もできにくいので詳しく聞くことができないのでこちらも困惑してます。胃ろうというのは、食事が始まるとおなかは痛むのでしょうか?
下痢をすることもないし、レントゲンをとっても異常がないと言われるし・・・。1回400CCを1時間40分ぐらいで落としてます。バルーンチューブを使用していますが、胃の中で潰瘍でもあるんでしょうか?毎日毎食暴れだすので大変なんです。アドバイスをいただけたらありがたいです。

[No.615のレス] Re:困ってしまって・・・。 From:おサル先生 2003/07/30(wed) 12:01:00 [MAIL]

oyoyoさん、はじめまして。おサル先生と申します。
たいへんお困りのご様子をご察し申し上げます。
早速なのですが、バルーン型チューブは「胃ろう専用」のものだと思います。ラコールを開始すると、胃ろうチューブが胃の中の方へ引きずり込まれていることはないでしょうか。
外部バンパーと皮膚の間には何cmの余裕がありますでしょうか。
以上、お知らせいただけると幸いです。
どうぞよろしくお願い申し上げます。

[No.615のレス] Re:困ってしまって・・・。 From:oyoyo 2003/07/30(wed) 16:40:13

お返事感謝します。今、というか最初から外部バンパーは無くチューブだけ出ています。胸の辺りにテープで止めていて、食事のときにとっています。ほっておくと胃の中へ入っていってしまうので、8目盛のところでとどまるようにまたテープ止めしてます。以前、テープが外れていたため、水を入れるほうと二口に分かれているところまで入っていたことがあります。よろしいでしょうか?

[No.615のレス] Re:困ってしまって・・・。 From:おサル先生 2003/07/30(wed) 18:10:00 [MAIL]

oyoyoさん、おサル先生です。ご返事ありがとうございます。
もしかしてご使用のチューブは、尿路用のものということはないでしょうか。胃ろう専用のものでしたら、胃の中にバルーンが引き込まれないように、外側に外部バンパーがついているはずなのです。バルーンが胃の中に引き込まれると、胃の出口や十二指腸にはまり込んで、ラコールの流れをせきとめ、腹痛の原因になります。もし尿路用のものをご使用でしたら是非、胃ろう専用のものに変更してもらうよう、主治医の先生に頼んでみてください。一昨年から、胃ろう専用のバルーン型チューブには保険点数が正式に認められています。24時間以上使用すれば保険請求OKです(11300円に保険の負担割合をかけた費用になりますから、3割負担の方でも3390円です)。
 以上、ご参考になれば幸いです。今後ともよろしくお願い申し上げます

[No.615のレス] Re:困ってしまって・・・。 From:oyoyo 2003/07/31(thu) 13:11:03

尿路用と胃ろう用があるんですか・・・。クリエートメディック叶t盂バルーンカテーテルGBMタイプ、16Frとあります!!!知りませんでした。早速医師と話してみます。先日、レントゲンを撮ったときに確かバルーンが十二指腸に届いていると言ってみえました。でも何の指示も無かったので、あまり気にもしてなくて・・・。これが腹痛の原因なら早急にチューブを替えてもらわないといけませんね?どうもありがとうございました。

[No.614] 教えて下さい From:ゆうじ 2003/07/30(wed) 08:01:25 [MAIL]

初歩的な質問ですが、NO609のかたと同じように肉芽でこまっています。胃瘻にして一年がすぎたのですが瘻孔がジクジクして、消毒とガーゼ交換に通院を続けています。お願いをして今月の三日に肉芽を切除してもらったのですが、またまたできてきているようで、どうしたらよいのかわかりません。PEGケア-で肉芽が治ったとのことですが、PEGケア-とはどのようなものでしょうか、素人でもつかうことができるものでしょか、入手方法も教えて下さい。よろしくお願いします。

[No.614のレス] Re:教えて下さい From:もっち 2003/07/30(wed) 10:31:57 [MAIL]

ゆうじさんこんにちは、訪問看護師のもっちです。
たしか、ゆうじさんのPEGカテーテルはメディコンのガストロストミーチューブ16Frでしたね。
以下に私なりの不良肉芽対策をカキコします(No593の過去レス丸写しで手抜きですが…)
1.スキンケアーを十分に行なう
 スキンケアとは、PEG瘻孔周囲を石鹸を使いよく洗うことです。入浴が可能であればどんどん行なってください。石鹸分は良く洗い流しましょう。ビラン(皮がむけたようなジュクジュクした状態)がある場合で石鹸が刺激(傷にしみる)になるようならぬるま湯や生理食塩水だけでもよいので良く洗浄する事が大切です。
2.除圧を行なう
 お腹の皮膚と外部バンパー(ガストロストミーチューブの途中についている丸い止め板のようなものです。ボタン型なら蓋のついている部分のこと)の間に1cmの余裕があるようにする。余裕がない場合は、チューブ型なら外部バンパーを上にずらす、ボタン型の場合はシャフト長の長いものに交換が可能か医師に相談する。チューブ型の場合チューブがブラブラと動く事により、瘻孔が刺激されて不良肉芽が出きる可能性があるので、チューブの根元が真直ぐになるように固定法を工夫する→スポンジ固定法等参照。チューブが邪魔にならない様にお腹にテープで止めている場合は、止める位置を毎回替えるようにする。外部バンパーが細長いものは、外部バンパーの位置を縦にしたり横にしたりと毎回変えることも大切です。
<スポンジ固定法>
 食器を洗うスポンジ(100円均一などで安く売っているものでOK)を適当な大きさ(半分から1/3)に切って、真中にきりこみを半分くらい入れ、外部バンパーの上からチューブを挟んで両端をお腹にテープ固定しておくと、お腹に近い部分のチューブ約3〜5cmは真直ぐに固定します。
<ドレーン固定バリアによる固定法>
 ホリスター社の製品「ドレーン固定バリア」は、まさにドレーンを固定するためのものですので、さまざまなチューブ類を皮膚に直角に固定することができます。しかし、保険が聞かないので、1枚千円のものを自費で購入しなければならないため、コストがかかるのが難点です。
3.皮膚とチューブの摩擦を防ぐ・浸出液から皮膚を保護する
 スキンケア後、瘻孔周囲に感染徴候(発赤・腫脹・疼痛がある場合は必ず医師や看護師に確認してもらってください)がなければPEGケアーやハイドロコロイドドレッシング(主に褥瘡に使用する特定保健医療材料です)を貼る。交換回数は、入浴の状況に応じて行なっていただいています。浸出液が多くなければ2〜3日は貼りっぱなしでも大丈夫なようですが、入浴する時は必ず剥がして、瘻孔周囲をよく洗浄してください。皮膚が弱い人はPEGケアーやハイドロコロイドドレッシングにカブレないかどうかパッチテストをするとよいかもしれません。もしくは、塗ったりスプレーしたりするだけで皮膚に保護膜ができるキャビロンやストマ用のバリアをあらかじめ塗布しておくと良いようです。
<製品情報>
@PEGケアー:PEGの瘻孔周囲からの浸出液の漏れによるスキントラブルを防ぐ為に開発された商品でmoemoe先生が発案者だそうです。アルケア株式会社商品相談室:フリーダイヤル0120-770175に連絡すると、サンプルがいただけると思います。1枚100円と低コストで使いやすいです。
Aドレーン固定バリア:http://www.hollister.com/japan/products/product_series.asp?group=2&family=13で写真がご覧いただけます。サンプル請求も出きるようです。
Bキャビロン:塗布する事によって、皮膚の上に1枚保護膜(72時間持続するそうです)を作ります。アルコールが入っていないので、肌に刺激がありません。ティッシュタイプとスプレータイプがあります。http://www.mmm.co.jp/hc/hospital/cavilon.htmlで写真がご覧いただけます。

[No.614のレス] Re:教えて下さい From:ゆうじ 2003/07/30(wed) 19:48:44 [MAIL]

もっちさんさっそくのご教示ありがとうございます。さっそくDrとも相談をしいろいろ試してみます。

[No.609] 肉芽の”対処法”について From:beach5 2003/07/26(sat) 08:52:36 [MAIL]

極めて初歩的な、素朴な質問でチョット恥ずかしいのですが、日頃、疑問に思っていることを諸先生方にお聞き致します。簡易検索を紐解けば解答が出ているかもしれませんが、敢えて古くて新しい切実な事柄と捕らえて質問した次第です。どうか宜しくご教示お願い致します。
肉芽の処理の仕方として、外科的に処置する方法と、硝酸銀で焼灼の方法とある様ですが、外科処置をしても、焼灼してもすぐに出てくる有様で、まるでイタチゴッコのようです。
この様な場合、どういう対処をすれば良いのでしょうか。
出てきた肉芽の形、大きさに見合った外科処置、焼灼なりを
継続的におこなっても良いのでしょうか。
又、肉芽という忌まわしいものとの連鎖を断ち切る適切な方法はないもでしょうか。
日常的に座位、やや前傾の姿勢でおりますので、どうしても圧迫した状態になり出来やすいものと思っております。
今は圧迫を少しでも和らげる意味からもストッパーとお腹の隙間を10〜15mm開けています。
宜しくご判読の上、これからの対処法をご教示下さい。

[No.609のレス] Re:肉芽の”対処法”について From:border.s 2003/07/28(mon) 09:02:59 [MAIL]

肉芽のできる原因をなくさないと繰り返しますね.バンパーは緩められているので,良くスキンケアをしていただいて前傾でやはりこすれたり刺激になるようでしたらPEGケアなどの保護剤の使用をお勧めいたします.切除後などは易刺激性ですのですぐに同じようにできやすいです.ストマケアと同じようにペーストを使ったりすることも必要な場合もあります.これぐらいしか思い浮かびませんが,参考になればと思います.

[No.609のレス] Re:肉芽の”対処法”について From:beach5 2003/07/28(mon) 22:54:38 [MAIL]

dordor.s先生、早速のご教示有難うございました。質問が余りにもある意味で常識的過ぎてご指導を頂けないのじゃないかとチョット不安に思っておりました。
確かに肉芽が出来るにはそれなりの原因があるのは分っているのです。そして原因の除去に努めているのですが、常に不安と焦燥に駆られております。前に一度PEGケアを使用したのですが、胃婁の周囲が赤くなったので今は止めています。発赤という程ではありませんが、大事をとってガーゼを使っております。
もう一度質問して宜しいですか。どうぞ宜しくお願いします。肉芽というのはケアの仕方によっては自然となくなるものなのでしょうか。或いは切除なり、焼灼した後に出ないようにケアするのでしょうか。
これから間もなく在宅ケアが始まります。お医者様、看護士様のお世話を受けるのですが、常に傍にいる者としては専門看護の間隙を充分に埋めて悔いのないものとしたい一念で色々と質問をさせていただいております。どうぞご理解下さい。これからも宜しくお願いいたします。

[No.609のレス] Re:肉芽の”対処法”について From:もっち 2003/07/29(tue) 14:58:45 [MAIL]

beach5さんこんにちは、訪問看護師のもっちです。
以前にもカキコしましたが、私の関わっているPEG利用者さんは、全員不良肉芽が出来ました。しかし、スキンケアと固定法の工夫・皮膚とカテーテルの摩擦を防ぎ瘻孔からの浸出液漏れから皮膚を保護する目的もあるPEGケアーの貼用で、長い方では4〜5カ月かかりましたが、切除や硝酸銀焼却せずに治癒しました。看護の勝利と自負しています。
「肉芽というのはケアの仕方によっては自然となくなるものなのでしょうか。或いは切除なり、焼灼した後に出ないようにケアするのでしょうか。」とのご質問ですが、考えられる限りの原因を除去し、心をこめてケアすれば、必ずよくなると信じています。
あせらずに長い目で見ながら、ご自分の納得のいくケアをして差し上げてください。応援しています。
悩んだ時は、また、談話室にお越し下さい。沢山の方の知恵を拝借できる事と思います。


[No.609のレス] Re:肉芽の”対処法”について From:beach5 2003/07/29(tue) 19:18:45 [MAIL]

もっちさん、お忙しい中度々のご教示本当に有難うございます。この数ヶ月、激変する環境に戸惑いながら、心中は荒波に揉まれる木の葉の様に彷徨っております。
そんな中にあっての適切、かつ実態に即したご教示には100万の味方を得た思いが致します。
先頃も、もっちさんのご案内によってPEGケアのサンプルを頂き、その後にセットで購入していつでも再使用できるように備えております。これからも宜しくお願い致します。

[No.613] チューブの汚染について From:ユッチ 2003/07/28(mon) 20:33:44 [MAIL]

チューブの汚染に酢がいいと聞きますが、酢に勝るものはなないのでしょうか??誰か情報を教えてください!

[No.613のレス] Re:チューブの汚染について From:おサル先生 2003/07/29(tue) 17:28:10 [MAIL]

ユッチさん、はじめまして。おサル先生と申します。
実際に汚れてしまったら、PDNブラシ(ボタンの接続チューブに最適)や、メディコン社の胃ろう用ブラシ(チューブ型に最適)で洗うのが良いと思います。
もちろん、栄養剤注入直後の微温湯のフラッシュにまさるものはないと思います。
酢を充填するのは、あくまでも新品の時からやり始めると汚れがつくにくいということだと思います。
それから、私の経験で3年間、バンパー型チューブがきれいな状態で持ちこたえた患者さまがいて、何でだろうと悩んでいます。ちなみに栄養剤はツインライン、使っていたお薬はビタミンB2の粉薬です。まさかビタミンB2にそんな作用があるわけないですよね>薬剤師の先生、いかがでしょう???
 以上、ご参考になれば幸いです。今後ともよろしくお願いします。

[No.606] 胃ろうはどのくらいで治まるのでしょうか? From:てんこ 2003/07/24(thu) 17:08:15

74才の父のことでご相談です。
今年の6月19日に胃ろうの交換をして、約1ヶ月経ちます。交換して2、3日目より胃ろうからの漏れがひどく、漏れた流動食で胃ろうの回りがかなり荒れた状態になり、交換してくださった先生から「栄養を寒天にして入れるように」とのことで、このホームページの経腸栄養剤固形化を参考にさせていただき、7月12日から実行しています。
漏れの方はボトルで流していた頃よりは幾分減ったのですが、やはりまだかなり漏れている状態です。
あと、腹圧(咳をしたり、大きな声をだしたり)がかかると栄養を注入しているそばからまた漏れてしまいます。
訪問看護の方に、「栄養を入れ終ったら胃ろうのガーゼ等(Y字ガーゼと、漏れ防止に紙オムツをあてているので)を取ってそのままの状態にしておいて」と言われたのですが、漏れを考えるとなかなか出来ません。
まっ赤になった胃ろうの回りを見ると、早く落ちついて栄養をちゃんと入れてやりたいと思います。また蓐瘡もあるので、栄養が取れなくなると蓐瘡にも影響がでてくるのではと心配です。
寒天を使用した栄養も漏れは治まって、胃ろうはどのくらいで治まるものなのでしょうか?
何か難しい意見の飛び交う中でこのような質問をさせていただくのも心苦しいのですが、よろしくお願いいたします。

[No.606のレス] Re:胃ろうはどのくらいで治まるのでしょうか? From:おサル先生 2003/07/24(thu) 18:19:21 [MAIL]

てんこさん、はじめまして。おサル先生と申します。
漏れ(栄養剤リーク)で大変なご様子が手にとるように伺われます。そこで、もう少し状況を教えてください。1ヶ月以内にすでに胃ろうカテーテルを交換しているということは、バルーン型チューブ型ということでしょうか。
1ヶ月で漏れが生じているというのは、少し早すぎる気がします。胃ろうカテーテルは、1〜2cmの遊びがあるくらい緩めてあるでしょうか? 漏れるからと言って、外部バンパーをきつく締めすぎていないでしょうか。
 以上の点をご確認いただけないでしょうか。
どうぞよろしくお願い申し上げます。

[No.606のレス] Re:胃ろうはどのくらいで治まるのでしょうか? From:てんこ 2003/07/24(thu) 18:33:43

はじめまして。おサル先生よろしくお願いいたします。
カテーテルはバンパー型チューブ型です。
カテーテル交換後に外部の羽根の部分がきつかったので、訪問看護の方に緩めていただき、胃ろうの穴の部分から外部のバンパーまでの長さが1cmほど、腹部からだと少々浮いている状態です。
あと、胃ろうの回りの赤い部分は皮膚科の先生に見ていただき、生理食塩水で洗って、ラミシールクリーム、アクアチムクリーム、亜鉛華軟膏の混ざったものを塗っています。

[No.606のレス] Re:もうひとつ From:てんこ 2003/07/24(thu) 21:49:52

もうひとつ忘れてました。
胃ろうから栄養も漏れるのですが、朝になると黒く出血したあとのようなものが栄養の固まりと一緒にY字ガーゼについてきます。
このコメントを書いてから、今度は胃ろうからじわじわと出血してしまい、訪問看護の方に来てもらって止血をしてもらいました。どうもお腹の中からの出血らしいです。
明日の朝に出血が止まっていなければ、入院ということになるかもしれません。一ついいと一つ悪くなる感じです。

[No.606のレス] Re:胃ろうはどのくらいで治まるのでしょうか? From:おサル先生 2003/07/24(thu) 22:08:56 [MAIL]

てんこさん、こんばんわ。バンパー型チューブ型であれば、外部バンパー(外部の羽根の部分)はもう2cm緩めてください。引っ張って余裕が1cmではまだきついです。出血するのは、内部バンパーが胃粘膜に食い込んでいる可能性があります。2cm緩めて胃ろうカテーテルを押し込んで、内部バンパーを胃粘膜から浮かせる必要があります。そもそも漏れがひどくなる主な原因は、バンパーの締め付けがきついため、圧迫壊死で穴が大きくなることが理由として考えられます。
 もし、見当違いのアドバイスをしているようでしたら、ご容赦ください。
 以上、ご参考になれば幸いです。

[No.606のレス] Re:胃ろうはどのくらいで治まるのでしょうか? From:てんこ 2003/07/25(fri) 08:57:58

おサル先生、納得のいくアドバイスありがとうございました。
早速外部のバンパーを緩めて、試してみます。緩めた後の経過などもご連絡したいと思います。
また何か解らないこととかありましたら、よろしくお願いいたします。

[No.606のレス] Re:胃ろうはどのくらいで治まるのでしょうか? From:おサル先生 2003/07/26(sat) 01:25:41 [MAIL]

てんこさん、おサル先生です。お父さまのご様子はいかがでしょうか?
 ひとつ大事なことを付け加えさせていただきます。バンパーをゆるめると、圧迫が解除されるため、当然ながら漏れは一旦多くなります。あわてて、また外部バンパーをしめつけたくなる誘惑(衝動)にかられますが、ここはグッと我慢です。(圧迫が解除され圧迫壊死が修復されれば、1週間くらいで漏れがなくなる場合もあります)
 漏れは、微温湯の洗浄と、こよりにしてPEGカテーテルの根元に巻きつけたティッシュペーパーで吸い取らせて、頻回に替えてください(当掲示板でおなじみの「平成の一休さん」のおすすめの方法です)。ガーゼは、いったん濡れると乾かないので、かえって臭くて不潔になります。Yガーゼは、外部バンパーの位置がきつい状態ではさみ込むと、せまい空間をさらにせまくして、内部バンパーを胃壁に吊り上げることになるので、推奨できません。
 以上をご参考に今を乗り切ってください。
 今後ともよろしくお願い申し上げます。

[No.606のレス] Re:入院です From:てんこ 2003/07/26(sat) 08:31:05

おサル先生、おはようございます。
 残念ながら父は出血がしっかり止まらないのと肺炎の可能性がでてきたので、金曜日に緊急入院となりました。
カテーテルの取り換えをしていただいた先生に、胃ろうの回りがなかなかもどらなくて、こんなことはめずらしいと言われてしまいました。(多分、交換をしていただいた先生の患者さんにはあまりないケースなのだと思います。)
 総合病院なので、胃ろうは内科の先生、胃ろうの回りは皮膚科の先生と診ていただき、場合によっては腸に直接カテーテルをつなぐ方法を…とも言ってました。
ただ、直接腸にカテーテルをつなぐと消化する時間が短くなるので、あまり良い方法だとは聞かないのですがちょっと心配です。
 ここで教えていただいた外部バンパーを緩める方法を、内科の先生にも相談してみようと思います。
もっと早くにご相談かけていればこんなことにならなかったのではと、少々心が痛みます。具合の悪い人にとっては1日、1時間が本当に勝負の時もあるものだと今さらながら思います。
 では、父の様子を見に病院に行ってきます。

[No.606のレス] Re:胃ろうはどのくらいで治まるのでしょうか? From:おサル先生 2003/07/28(mon) 12:53:22 [MAIL]

てんこさん、おサル先生です。お役に立てずにすみません。お父さまの1日も早いご回復をお祈り申し上げます。
今後ともよろしくお願い申し上げます。

[No.607] 胃瘻造設のクリパスについて From:英鳳 2003/07/25(fri) 12:52:07 [MAIL]

現在,多くの疾患,治療に対してクリニカルパスを作成していますが,胃瘻に関しても検討中です.長期IVH管理の症例やすでに経鼻で経腸栄養を施行している症例などいろいろあると思いますが,胃瘻の開始時期や投与量などの具体的なパスの作成に参考となる資料があれば教えて下さい.

[No.607のレス] Re:胃瘻造設のクリパスについて From:おサル先生 2003/07/26(sat) 01:16:05 [MAIL]

英鳳さん、はじめまして。おサル先生と申します。
私は町医者ですので、パスにあまり御縁はありませんが、この掲示板にはパスに精力的なドクターもたくさん参加されています。
たとえば…北海道のborder.s先生!よろしく〜

[No.607のレス] Re:胃瘻造設のクリパスについて From:border.s 2003/07/28(mon) 08:56:38 [MAIL]

おさる先生ご指名ありがとうございます.PEGパスは作りやすいパスの一種です.胃瘻の開始時期や投与量は基本的なものを作っておいて各症例ごとに変化させていければいいと思います.患者さんがどこから来られてどこに帰られるかとかで栄養剤が違いますので術前から栄養士やソーシャルワーカーと相談して決めていく必要があります.PEGパスは処置や観察項目については作りやすいですが,パスだけではうまくいかないのでNSTなどと連携する必要があります.臨床栄養の6月臨時増刊号が栄養パスの特集号でパスがのっています.昨年の月刊ナーシング8月号にもパスがのっています.ただパスの形式には決まったものがありませんので施設に合った使いやすいものを作ることとPEGに関わる全職種が良く話し合うことが大切ですね.

[No.607のレス] Re:胃瘻造設のクリパスについて From:おサル先生 2003/07/28(mon) 12:51:08 [MAIL]

border.s先生、おサル先生です。お忙しい中、早速ご解説いただき、ありがとうございました。今後ともよろしくお願い申し上げます。取り急ぎ御礼申し上げます。

[No.611] チューブの詰まりについて From:ユッチ 2003/07/27(sun) 10:52:16 [MAIL]

チューブの詰まり・汚染については酢が効果的といわれていますが、デメリットはないでしょうか? また、長期間使用後の汚染には効果がないと聞いたのですが、何か情報を教えてください!!

[No.611のレス] Re:チューブの詰まりについて From:太朗 2003/07/28(mon) 12:47:42 [MAIL] [HOME]

ユッチさん こんにちは 開業医の太朗といいます.
酢水充填の欠点で一つあげるとすれば,室内の臭いが酸っぱくなることと,利用中の通所介護施設にいちいち説明をしなければならない点でしょうか.酢水による処置は,安価で容易に安全に可能で,効果のある方法と思っています. ただ一端汚れてしまったチューブについては,PDNでも紹介しているPEGブラシなどで洗浄を行ったうえで酢酸処置を行うか,チューブを交換の後酢酸処置を開始するのが良いかもしれませんね.

[No.608] トロンビン散布の代替品教えてください From:akob 2003/07/25(fri) 18:24:49

20年間使用記録の作成・保存が特定生物由来製品であるトロンビンは7月30日から改正薬事法施行により必要になりました。
診療所では20年間の保存はなかなか難しく代替品を考えていますが、「内視鏡時の小出血時(生検後など)に心配だから念のためにトロンビンを散布しとこう」の替わりの製剤を教えてください。アルロイドG類似で、ピストル散布式のを以前見かけたことが記憶がありますが、最適品があればお願いいたします。

[No.608のレス] Re:トロンビン散布の代替品教えてください From:おサル先生 2003/07/26(sat) 01:12:28 [MAIL]

akobさん、はじめまして。おサル先生と申します。
ご質問の件ですが、トロンビンには「特定生物由来」ではない「生物由来」のものもたくさんあるはずです。「生物由来」のものであれば、従来と同じ取り扱いでOKです。メーカーに問い合わせてみてください。
 以上、ご参考になれば幸いです。
今後ともよろしくお願い申し上げます。

[No.608のレス] Re:トロンビン散布の代替品教えてください From:長ちゃん 2003/07/27(sun) 02:09:47 [MAIL]

akoboさん、勤務医で内視鏡をしている長ちゃんです。お問い合わせのものと同じかどうかわかりませんが、「カイゲン社」から出ている「アルト」というのを小生は使っております。ピストル散布式というのはアルトの粉を噴霧するアルトシューターの事ではないでしょうか、成分はアルギン酸ナトリウムで要するに昆布の粉です。正検後のじわーっとした出血には大変便利です。また、値段も大変安いのでメーカー等に問い合わせてみて下さい。

[No.604] 床擦れができそうです。 From:ぴょんちゃん 2003/07/20(sun) 22:43:42

こんばんは。お尋ねします。

栄養剤を注入する時間が長く、同じ姿勢をしているので
床擦れが出来つつあります。
以前はエアマットを使用してましたが
リハビリがしにくいので、普通のマットにしました。
胃ろうにして6ケ月、栄養剤のみの投与です。
床擦れには「亜鉛」がよいと聞きましたが、
亜鉛入りのものを使用した方がよいでしょうか?
皮膚科のDrには、「医学的に治したいなら、エアマット」
と言われました。長身なのでロングベットに合う
エアマットがないので、使用しないで治したいのです。

くも膜下出血の後遺症なのでしょうか、
昼間寝て、夜間起きている(らしい)
「昼夜逆転」で困っています。
ベットにいる時間も長く、何もすることもなく
眠くなるようです。疲れることをすることもないので
ぐっすり眠ることもなく、一日中うとうとしています。
栄養ドリンクを飲むと、元気になりますよね。
昼間に、胃ろうから栄養ドリンクを入れたらいけませんか?
目が開いていることが、できるのではないかと思うのですが,,,,

すみません、教えて下さい。

[No.604のレス] Re:床擦れができそうです。 From:もか 2003/07/21(mon) 15:11:55

特養の看護師です。
ご質問の主旨とはずれるかもしれませんが 床ずれの予防としての栄養面での取り組みとは別に離床や除圧などはかれないものでしょうか。
エアマットは有効だと思います。大きさに難があるとのことですがはみでるところにはピースを使ってみるなどで対応できないでしょうか。
また 「何もすることがなく」とありますが、リクライニング車椅子などを使って離床を図ったり、ゲームなどの参加(雰囲気だけでも)など1日に少しでもQOLに対しての働きかけができないでしょうか。
栄養ドリンクは試したことありませんが。。。経口摂取の方でご家族の希望で毎日飲んでいただいている方がいらっしゃいます。
効果のほどは。。。???です。(ご家族は反応が良くなった気がすると喜ばれています)なんとなく胃に優しくないような気がするのですが。。。私見です;;
亜鉛についてはいいらしいですね。うちの母体病院では添加しているらしいです。粉末になっていて溶かして注入するそうですが特養では使っていません。

かってな意見になってしまいました。実情と異なることがありましたらごめんなさい。

[No.604のレス] Re:床擦れができそうです。 From:border.s 2003/07/22(tue) 09:13:48 [MAIL]

深い褥瘡になる前に何とかしなければいけませんね.除圧と栄養は必須です.マットはレンタルのものが出てますので事務かソーシャルワーカーとかと相談してできれば手に入れて使用したほうが良いです.エアマットの圧は切り替えができますが,どうしてもリハビリがしにくい場合には少なくとも減圧のできるウレタンマットなどを使用していくことは大切です.ひどくなってからでは治るまで時間がかかるし痛みも出てきて大変で,結局高機能の動けない人用を使うことになってしまいます.亜鉛は創傷治癒には必要な微量元素で通常の栄養剤だけでは不十分なことが多く,補助栄養剤を使うことが多いですね.蛋白を補うことも必要な場合もあります.ここらあたりは医師でも知っている方が少ないので栄養士さんに良く相談されることがいいですね.ご参考までに.

[No.604のレス] Re:床擦れができそうです。 From:ぴょんちゃん 2003/07/22(tue) 23:11:16

ありがとうございました。
さっそく、減圧のできるウレタンマットを使用したいと思います。栄養相談も受けないといけませんね。
「離床」は、最大の課題です。
頭ではわかっていても、できないようです。(母がですが)こうしたら?とかいろいろ言うのですが、なかなか....家族以外からの助言でないと聞き入れません。とほほっ。

これからもよろしくお願いします。

[No.604のレス] Re:床擦れができそうです。 From:もっち 2003/07/23(wed) 10:21:09 [MAIL]

こんにちは、訪問看護師のもっちです。
栄養ドリンクの事で気になったので一言。
ぴょんちゃんさんが言われる「栄養ドリンク」とは、ファイト一発「リポ○○○D」とか「ユン○○」などのことですよね。
実は、この手の栄養ドリンクにはビタミン剤の他に無水カフェインが添加されているので、飲むと頭がスッキリしたり、元気になったような気がするのです。ビタミンは取りすぎると尿と一緒に排泄されてしまいますし、カフェインはもかさんのおっしゃるように胃に優しくないような気がします。
昼夜逆転への対応策は、もかさんがおっしゃるような方法がよいと思われます。
ちなみに無水カフェインは眠気をとったり、頭痛をやわらげるお薬で、脳の神経に興奮的に作用し、精神活動をよくします。眠気や疲労感をとったり、頭の重い感じをスッキリさせます。他の頭痛薬の鎮痛効果を助ける働きもします。胃潰瘍、心臓病、緑内障のある人は、慎重に使用します。喘息の薬のテオフィリン(テオドールなど)との併用により、副作用がでやすくなります。寝つきが悪くなりますので、特別な理由がないかぎり、夜遅くの服用は控えたほうがよいです。

[No.604のレス] Re:床擦れができそうです。 From:のはら 2003/07/25(fri) 22:54:23 [MAIL]

こんばんは、栄養士の のはらです。
お父さんのために少しでも良いことをと、がんばっているぴょんちゃんさんの姿が目に浮かびます。
長身とのことで介護も大変でしょうが、除圧とズレの防止にがんばってください。
栄養面ですが、以前と同じ製品でしたら、亜鉛は十分入っていますよ。夜間の嘔吐の方は大丈夫になりましたか?投与量も変わっていなければ良いと思うのですが・・・。栄養状態の評価を先生や、栄養士に是非相談して行なってみてくださいね。訪問栄養指導をおすすめします。
あと、ドリンク剤ですが・・・足りていない栄養素を補うためにセレンという微量元素の入っている(他にもビタミン類などもはいってますが)「ブイクレスα」などをおすすめします。
栄養が不十分だと、自分におきかえるとわかると思うのですが、ボーッとなったり常に眠かったりします。
うちの病院の痴呆の患者さんで、栄養量を多めにしたら90歳のかたが「私は、42才!働き盛りなのでたくさんたべないと。」とか
75歳のかたが、現役バリバリの警備員さんに戻ったようになったりとわたしは自分勝手にも食事内容を変えたからだぁと思っています。
いろいろと言ってしまって惑わせてしまっていたら、ごめんなさ
い。
かげながらですが、応援しています!

[No.605] ガス抜き From:ミケ 2003/07/22(tue) 00:09:15

はじめまして 教えてください。

療養型の看護師です。
PEG挿入の患者さんが数名います。
不随運動が激しく1ヶ月に1・2回ほど嘔吐する患者さんがいます。
その方もPEGを挿入しています。
胃内減圧のため濃厚流動食をはじめる前に
15分間PEGを開放という外科医の指示が出ました。

腹満も無く嘔吐も無い患者さんにも同じ指示が出ています。
濃厚をはじめる前にガス抜きは行っています。
15分間PEGを開放と言う事はよい事なのでしょうか?
外気に触れるようでホントに必要な事なのか
疑問に思うのですが 教えてください。
よろしくお願いします。



[No.605のレス] Re:ガス抜き From:おサル先生 2003/07/22(tue) 18:49:10 [MAIL]

ミケさん、はじめまして。おサル先生と申します。
嘔吐が多い患者さまの場合は、流動食をはじめる前に胃ろうを開放するのは良い方法です。たとえば、直前にたくさんの先の流動食が引けたら、それは「胃内容停滞」ですので、次の食事を「ちょっと待てよ」ということになります。
ただ、すべての患者さまにする必要はないと思います。次の流動食を入れていいかどうか迷った時に良い方法、という意味です。
 時々、流動食を注入し終わって、すぐ胃ろうを開放している施設がありますが、これは大きな間違いです。せっかく入れた食事を抜き取られたら、栄養失調になってしまいます。
あくまでも、次の流動食を注入する前に開放しましょう。
 以上、ご参考になれば幸いです。今後ともよろしくお願い申し上げます。

[No.605のレス] Re:ガス抜き From:ミケ 2003/07/22(tue) 23:29:19

おサル先生 こんばんは

もう一度外科医と話し合ってみます。
患者さんにとってよい方法を取り入れたいですからね。
また拝見させてください。
ありがとうございました。

[No.605のレス] Re:ガス抜き From:もっち 2003/07/23(wed) 10:05:06 [MAIL]

ミケさんこんにちは、訪問看護師のもっちです。経管栄養に限らず、嘔吐の原因の一つに「便秘」が上げられます。特に小児や高齢者には注意が必要です。又、痴呆の方の不穏の原因の一つにも「便秘」が上げられます。排便コントロールは十分でしょうか?今一度確認してみてください。

[No.605のレス] Re:ガス抜き From:ミケ 2003/07/24(thu) 23:13:36

はじめまして  もっちさん

排便コントロールは大切ですよね。
睡眠や食欲にも影響が出てきます。

この嘔吐する患者さんの便はいつも軟便です。
便を出し切れていないと感じた時は摘便で対応しています。
今後も高齢者のPEG適応患者さん 痴呆患者さんが増えると思われます。
排便コントロールには十分気をつけていきます。

貴重な ご意見ありがとうございました。
また寄らせてもらいます。 

[No.589] 濃厚流動食の時間帯 From:みろく 2003/07/06(sun) 20:46:54

今特養で働いております。
胃瘻の方が何人かいらっしゃり濃厚の落ちるスピードが
緩慢で深夜になったりします。
1200Kcalの方の場合
朝800流すとして夜に流すのは何時間あけたら
いいのでしょうか?

[No.589のレス] Re:濃厚流動食の時間帯 From:おサル先生 2003/07/08(tue) 17:22:15 [MAIL]

みろくさん、はじめまして。おサル先生と申します。
先に少しお伺いしてよろしいでしょうか?みろくさんのご施設では、1200mlを朝800、夕400に分けて注入していらっしゃるということでしょうか。ちなみに800は何時間くらいで流していらっしゃるのでしょうか。また夜は何時頃開始されるのでしょうか。もう少し具体的に教えていただけると幸いです。どうぞよろしくお願いします。

[No.589のレス] Re:濃厚流動食の時間帯 From:みろく 2003/07/20(sun) 11:15:52

朝分は白湯を100ずつ入れて1000を
6時くらいから流すので昼近くになります。

夜は5時すぎからになるので
賞味5時間あくくらいなんです。流動食以外の
水分の必要量も個人差があると思うのですが
一日どれくらいを目安にすればいいですか?

[No.589のレス] Re:濃厚流動食の時間帯 From:おサル先生 2003/07/22(tue) 18:22:34 [MAIL]

みろくさん、こんにちは。おサル先生です。ご返信ありがとうございます。つまり、通常400ずつ1日3回いく所を、朝と昼の分がつながっている、ということですね。夜の分は5時間も開いていれば十分ではないでしょうか。
1日総量1200Kcalなら、あと水分の追加量として、100−100−200mlくらい、もちろん夏場は汗をかかれるので増やしますが、非常に大雑把には400〜500mlあればいかがでしょう。患者さまごとの適正な量は計算しなくてはなりませんが‥
 以上、少しでもご参考になれば幸いです。
今後ともよろしくお願い申し上げます。

[No.589のレス] 胃瘻者のノーマライゼーション From:みろく 2003/07/23(wed) 18:05:39

いつも迅速なお返事有難うございます。
このHPを知って本当によかった・・
いつも思うのですが
経口摂取ができなくなり
胃瘻になって帰ってくるお年よりの
表情が険しいのが気になります。
命というものを目の当たりにする毎日です。
笑顔が出てくるのを心待ちにして
頑張っていきたいと思っております。



送っていただきたいと思っております。
有難うございました。m(__)m

[No.589のレス] Re:胃瘻者のノーマライゼーション From:おサル先生 2003/07/23(wed) 18:15:40 [MAIL]

みろくさん、おサル先生です。重要なご指摘をいただき、ありがとうございます。と申しますか、心意気を感じましたので、ご返信させていただきます。
「胃ろう」という医療行為を受けることがハンディキャップではなく、まさに「PEGを味方にして」充実した生活を送ることが出来るように、私ども医療者は応援していかなければ、ということを、みろくさんのカキコで改めて思いました。今後ともよろしくお願い申し上げます。

[No.580] 寒天による経腸栄養剤の固形化過程での熱によるビタミン崩壊について。 From:PDN 2003/06/30(mon) 19:26:16

太郎先生、レポートありがとうございます。標記タイトルについて、どんどん長くなってしまったNo.578の一番最後に書かれていますので、みなさんお目通しを!

本当はテーマごとに、みなさんがすぐに必要な情報を検索できるようなHPにしたいのですが、ごめんなさい!力不足(人手不足含む)でなかなか進んでません。こんなに貴重な情報が満載なのに、うるうる…。この談話室のシステムも、新しい書きこみが一番下になってしまうので、読みにくいでしょうかねぇ?初めて読む方は流れがわかって良いかと思うのですけど。
ご意見お聞かせくださ〜い。
あ、テーマはビタミン崩壊のことでしたね。失礼致しました。

[No.580のレス] Re:寒天による経腸栄養剤の固形化過程での熱によるビタミン崩壊について。 From:太朗 2003/07/01(tue) 18:53:34 [MAIL] [HOME]

PDNさん こんばんは いつも御苦労様です.
長文御免の経腸栄養剤固形化計画Wでは,文字通り長文で大変御迷惑をおかけしました.確かに読みにくいので,Iまで行ったら打ち止めにして,新しいスレに変更するようにします.(結局懲りてない)

[No.580のレス] Re:寒天による経腸栄養剤の固形化過程での熱によるビタミン崩壊について。 From:薬師7 2003/07/01(tue) 21:47:59 [MAIL]

PDNさん、太郎先生はじめまして。薬師7です。もしよろしければ、ビタミン(お薬と関係があるかも)に関する内容だと思いますので、交ぜて下さい。まずは、ビタミン類においてよくビタミンCの安定性について1)酸性では安定しておりアルカリ性では不安定2)酸素、光、熱に不安定3)溶液中において重金属が共存すると安定性が低下などがあります。私自身も、高カロリー輸液にビタミン類や微量元素類を混注する際には、苦労しています。使用する輸液が同じ成分組成であってもいざ混注して配合変化をおこしてしまった経験もあります。その原因は、PH調整に使用されていた酸や重金属によるものでした。特にビタミンCの水溶中における含量の変化は、薬液のPHと温度に依存し、さらに酸素が存在すると分解が促進される。今回、太郎先生が言われている熱によるビタミンの安定性について情報が、ありましたのでほんの少し報告します。「月刊薬事」2002.8で、経腸栄養剤エレンタール溶解後の安定性について、記載がありました。内容は、「高温の水を使うと極めて短時間で溶解できるが、含有しているアスコルビン酸は、40度、60度の水溶液で分解が促進するため調製の際には、高温の水を使用することは避ける必要がある。」データについては、インタビューフォーム等に記載されてありました。さらにビタミンCの含量データにおいて還元型/総アスコルビン酸の値までありました。私自身としては、太郎先生が、使用されている栄養剤のデータでなく申し訳ありません。しかし、医薬品を本来の使用と少しでも異なる方法で、使用する際は成分の一部は変化すると思います。もし固形化によるビタミンの低下に注意するとしたら、ビタミン類の補給(アセロラゼリーなど)を投与してもいいのではないかと思います。またまた、訳のわからないお話を長くしてしまいました。PDNさん、太郎先生、申し訳ありません。それでは、退散いたします。


[No.580のレス] Re:寒天による経腸栄養剤の固形化過程での熱によるビタミン崩壊について。 From:PDN 2003/07/02(wed) 12:11:41

太郎先生、薬師7先生、こんにちは。
長期にわたる高カロリー輸液でも、ビタミン欠乏は問題になりましたよね。経腸栄養においても本来の使用法と異なる方法で使用するとビタミンが壊れる場合もあるというとても大切なことを教えていただきました。有り難うございました。またいろいろと教えてください。

[No.580のレス] Re:寒天による経腸栄養剤の固形化過程での熱によるビタミン崩壊について。 From:太朗 2003/07/02(wed) 15:07:20 [MAIL] [HOME]

PDNさん 薬師7さんこんにちは
 いろいろと普段わからないことを教えていただきありがとうございました.本来ならば「予め」固形化した製品があれば,こんな心配は不要なのですが・・・.ただ製品化するには,まだまだ民間療法の領域である固形化経腸栄養剤が,本当に患者さんのためになるものなのかを,冷静に検討する必要がまだまだあると思います.マイペースで頑張っていきたいと思いますので,今後も御指導のほどよろしく御願いいたします.

[No.580のレス] Re:寒天による経腸栄養剤の固形化過程での熱によるビタミン崩壊について。 From:NSD 2003/07/22(tue) 21:06:58 [MAIL]

はじめまして。管理栄養士のNSDです。標題に関してコメントを書かせていただきます。
栄養剤ならびに濃厚流動食を加温して投与する施設が多いのは承知しています。しかし、本当にこれが正しいのか?と言うことです。以前の栄養剤は保存するのに「要冷蔵」の製品が多く冷たいまま投与することによって消化器症状が発現しておりましたが、現在ではパッケージや保存料が良くなり常温でも十分保管できるようになりました。しかし、何故か?以前のように「温める」行為のみ残ってしまっているのです。実際一部の製薬会社のパンフレットや教科書にも「栄養剤は加温して・・・」と書いてあります。もちろん冷たい栄養剤を投与すれば消化器症状が出ることは当たり前のことですが、加温することによって@蛋白質が凝固する可能性がある。Aバクテリアの繁殖が盛んになる。Bビタミン類が失活することが懸念されます。特にBは佐川賢一他、経腸栄養剤調整後の管理、JJPEN6(6)、1985に記載されているように人肌よりちょっと温かい40℃に加温するとビタミンCは12時間後には60%失活します。ビタミンAは20%失活すると言うデータがあります。消化器症状の発現の最大の予防策は投与速度の遅延です。せっかく加温しても20分もすれば室温になりますので「冷たい栄養剤」以外は常温で投与することが良いと思います。実際、当院では1年前に加温を廃止しましたが下痢の発生率は投与速度を見直すことによってむしろ減少傾向です。

[No.600] 今日のホームページ From:PDN 2003/07/17(thu) 18:02:17

3つアップしました。
おサル先生の特別寄稿、太郎先生の経腸栄養剤固形化HPへのショットカット(ワンポイントアドバイスの下に常にあります。リンク集にも)、そして大変長らくお待たせいたしました「知りたい小僧シリーズ。こちらの小僧については、間違いとか疑問点は事務局宛てに(ここへのカキコでももちろん良いです)お願いします。過去のQ&Aもすこしずつ着手しますね。追いつけなくて本当にごめんなさいです。

[No.600のレス] (^o^)Re:今日のホームページ(^o^) From:平成の一休さん 2003/07/17(thu) 18:54:44 [MAIL] [HOME]

(^O^)「PDN」さん、「本日のホームページ」早速拝見致しました。●おサル先生のほのぼのとしたお話何かタイムスリップした感じが致しました。●太朗先生のHPはGoodもう何も言うことない出来栄えです。●知りたい小僧の内容の濃さには驚きました。よくぞまとめていただき感謝感激です。お疲れさまでした。(^o^)/~~さいなら〜/平成の一休さんでした〜合掌三拝。

[No.600のレス] Re:今日のホームページ From:しろう 2003/07/18(fri) 01:40:16 [MAIL]

じぶんも拝見しました〜。おさる先生のお話、なにげになつかしいような・・・晴れ晴れとした寂しさの残る話ですね。医者が患者に入り込みすぎてはいけないとか教えらてきたですけど、医者-患者関係でない、人-人関係が作られたときって患者さんと話するのがもっと楽しくなります。“平静の心”が座右の銘ですが、それを持ちながら患者さん側の気持ちで接することができたらと思うこのごろです。(寝たきりでコミュニケーションがとれない患者さんにこそ、そのような気持ちを持ちたいものですが。)
知りたい小僧さんの内容、とても知りたいことだったです。感謝感謝。退院後はお金がかかるから・・とかの理由でエンシュアとかの医薬品にすることが多かったですから。金額の提示も含めて患者家族にもっと情報提供しなければね です.
あ〜,,太朗先生のは絶句です。何もいえないほど感激しました。早速リトライしてます。
PDNさんおつかれさまです。こんごもよろしくお願いします。過労にはおきをつけて。

[No.600のレス] Re:今日のホームページ From:おサル先生 2003/07/22(tue) 18:26:18 [MAIL]

平成の一休さん、しろうさん、こんにちは。おサル先生です。過分なお言葉を頂戴し、恐縮です。内容があまりにマニアックなので、転載を躊躇していたのですが、先のカキコでSLファンであることを暴露してしまいましたので、HP公開に踏み切ったというワケでございます。
どうぞ今後ともよろしくお願い申し上げます。

[No.599] 経腸栄養剤投与法について From:しろう 2003/07/17(thu) 15:36:30 [MAIL]

経腸栄養剤投与の時なんですが・・・
ごはんを食べるときのことを考えると・・・
@お腹がすきます。A食べ物を物色します。B食べ物を見つけます(料理します)。C食べ物を見て、匂いを嗅ぎます。D口で噛んで味わいます。E飲み込んで消化・吸収が始まります。
といった非常に楽しい@からDまでの工程があります。
この間に起こる体の反応としては、@の時点で胃が鳴りはじめる、BCでよだれが出る(唾液が分泌される)、BCDで胃酸が分泌されて食物の受け入れの準備をする、といったことが考えられます(非常に直感的に書いてるだけで、特にエビデンスはありません)。
もちろん心の反応もあります(安い肉でもバーベキューはおいしい等)。特に日本人は食に5感を使いますよね。食器から部屋の雰囲気、空気、音に至るまで。
さて、余談が長くなってしまいましたがここからが本題です。経腸栄養剤投与の時はこの一番楽しい@からDの過程が省略されてしまうわけなんですよね。これは、ノックをせずに部屋に入るようなもんじゃないでしょうか?腸(胃袋)が受け入れの準備をしてから経腸栄養剤を入れるのってどんなでしょうか?
今家族の方々に協力してもらって、経腸栄養剤を入れる前にあらかじめ極少量の食べ物を口に入れて味わってもらってます。患者さんの状況によりますが、ほぼ誤嚥してしまう人の場合でも、ほんの少量を舌にのせるくらいのものでもやってみているのですが・・・。
これで下痢が減ったとか、劇的な報告にでもなればいいのですが、特にそういうわけではありません。ただ食事は楽しいもんですから。こういうことに何か工夫をされている方、おられましたら何か良い知恵を教えてください。

[No.599のレス] Re:経腸栄養剤投与法について From:おサル先生 2003/07/17(thu) 23:16:57 [MAIL]

しろうさん、こんばんわ。おサル先生です。
重要かつ極めて本質的なご提議をいただき、本当に共感いたしております。まさに「PDN通信」第4号の「在宅医療の現場から」で訴えたかったことを、分かりやすく具体的に表現していただき、我が意を得たりと思いました。
 これに関連して、ちょっと宣伝です。「地域ケアリング」最新刊のリレー連載「口からはじめる生活支援―ネットワークで実現する口腔ケア」の第3回に「口から食べることで生活はどう変わるか?―胃ろうから考察する―」を書かせていただきました。プランナーのGOTOH Dental Office代表・五島朋幸先生のご指導のもと、わずか3ページですが、書いています(消費税込み1200円)。
 小見出しをご紹介しますと、「地域に急増する胃ろう患者」「情報開示の結果としての胃ろう栄養」「胃ろう栄養で元気になると」「口から食べる―この『人間的な』プロセスの重要性」「口を使うことは消化をすすめる」「在宅医療の現場での『奇跡』」「口から食べるこだわりの意味を考えてみよう」です。
 以上、この場をお借りしてご紹介させていただきました。
 今後ともよろしくお願い申し上げます。

[No.596] 経腸栄養剤固形化(寒天使用)について From:しろう 2003/07/15(tue) 10:57:18 [MAIL]

“経腸栄養剤を寒天で固形化する”ことは、得られることだけでなく、コストの面でもよく、また、在宅でのことを考えると経腸栄養剤の種類を問わない(REF-P1などは種類に限定あり)ことでも良いと考え、さっそく試してみました。しかし、その結果は下記の通りでした。なにかアドバイスあればお願いいたします。
 おすすめのレシピに従って経腸栄養剤を寒天使って固形化してみましたが、固さにばらつきが出てしまいました。その結果は下記の通りです。
 手法:@経腸栄養剤+寒天 を80度に熱して作った場合 →○
    A経腸栄養剤+寒天 を60度に熱して作った場合 →×
    B経腸栄養剤60度+寒天溶かした(100度で)液を60度に冷やしたもの →×
×はいずれも固まらなかったものです。

 結果:手法@でなければ経腸栄養剤固形化が出来ませんでした。
 問題点:経腸栄養剤を熱すること
 60度に熱することですらビタミンが失活してしまう可能性があるのに、まして80度に熱してしまったらビタミンが失活してしまうのは間違いなし。長期に使用することでビタミン不足に伴う症状が出る可能性大。

 経腸栄養剤を固形化する際にポイントなどありましたら是非ご指導ください。お願いします。

[No.596のレス] Re:経腸栄養剤固形化(寒天使用)について From:おサル先生 2003/07/16(wed) 12:57:18 [MAIL]

しろうさん、はじめまして。おサル先生と申します。
まさに、しろうさんご指摘のこの点が、これから議論されつつある問題だと思います。実は、栄養剤メーカーの何社かに、同様の検討をお願いしているところであります。
ただ、もしかしたら太朗先生はもっと低温で固めていらっしゃったのではなかったですか?>太朗先生
 また何か分かりましたら、ご報告させてください。
今後ともよろしくお願い申し上げます。

[No.596のレス] Re:経腸栄養剤固形化(寒天使用)について From:太朗 2003/07/16(wed) 18:59:23 [MAIL] [HOME]

しろうさん おサル先生こんばんは 寒天の亡者です.
●寒天の溶解について
 寒天は沸騰した湯で2分熱すると溶解します.そのため60℃では溶解しないと思います.また一端溶解した寒天液を一度さますと経腸栄養剤との混合が不均一になり凝固しないと思います.
●経腸栄養剤の温度について
 冷えた経腸栄養剤と寒天溶液を混合すると,寒天溶液が不均一に冷却されることになり推奨されません.そのため経腸栄養剤はあらかじめ暖める必要があると思いますが,それでも人肌程度で20−30℃程度で充分です.60℃はチト暖めすぎでは?
●ビタミンの崩壊について
 過去ログ「経腸栄養剤固形化計画H」でも出ましたが,某社最大手の経腸栄養剤メーカーのデータで「60℃24時間静置」ではビタミンの量はほぼ変化無しでした.
●寒天調理がわかるHP作りました
 固形化経腸栄養について
  ↓
 http://www.fukiage-clinic.com/peg/ronbun/kokeika/kokeika.htm

 「経腸栄養剤固形化計画」の総集編
  ↓
 http://www.fukiage-clinic.com/peg/keikaku.htm

[No.596のレス] Re:経腸栄養剤固形化(寒天使用)について From:もっち 2003/07/17(thu) 11:11:39 [MAIL]

太朗先生、もっちです。
HP拝見しました。素晴らしいです。経腸栄養剤固形化についての疑問点が一発で解決と言う感じです。
ラコールだけでなく、脂肪分の多い栄養剤用のレシピもUPしてくださると嬉しいです。(お願いばかりで済みません)
PDN事務局さま、談話室のアクセス数が多いので、話題が多いとどんどん過去にさかのぼって、過去ログを探すようになってしまうので、太朗先生のこのHPをPDNのHPからリンク出来るようにしていただけると嬉しいのですが…(本当にお願いばかりで済みません)

[No.596のレス] Re:経腸栄養剤固形化(寒天使用)について From:しろう 2003/07/17(thu) 15:09:26 [MAIL]

Hp拝見しました。感動の一言です。数ある疑問だけでなくて新しい知識まで(100円ショップの)知ること出来ました。エビデンスまでついてて心強いこと心強いこと。
経腸栄養剤固形化したものをはじめていた患者さん、寒天かたまらないからということで一時中止ですとの話したとき、非常に残念がられていたのでこの効果のほどがよく身にしみました。何がよかったかを聞いてみたら、時間が早いこと、満腹感がでることを強く言われてました。
私事ですが、今、嫁が入院していて朝ごはんが牛乳だけになっているのです。(NSTがこんなんです・・・)実際自分の体で“満腹感”について実感してます。水ものだけではね・・・。
今後も参考にさせていただきます。大変有難うございます。多謝多謝多謝

[No.596のレス] Re:経腸栄養剤固形化(寒天使用)について From:太朗 2003/07/17(thu) 22:59:28 [MAIL] [HOME]

もっちさん しろうさん こんばんは
お褒めを頂き赤面しています.
固形化経腸栄養剤に関しては,その有用性に関しては,まだまだエビデンスにはほど遠いレベルで民間療法の段階だと思います.しかし「エビデンスがない」事は「否定」ではなく「今後可能性がある」事だと思っています.固形化経腸栄養剤に関しては,今後「肯定」ないし「否定」のエビデンスが必要だと考えており,これからもコツコツ続けていきたいと思います.またこれからも批判意見を含め色々と御指導下さい.宜しくお願いします.

[No.593] 出血を伴う不良肉芽について From:いっけ 2003/07/09(wed) 13:48:55

久しぶりの相談です。過去の相談もチェックしてみたのですが・・・バンパーチューブタイプのPEGで、造設して1ヶ月半程経過したケースです。6時の方向に少し大きい不良肉芽ができてしまいました。出血も伴っています。PEGケアを使用しています。週2回の訪問入浴をしているので、入浴前にぺグケアをはずし、入浴後に貼用しています。PEGケアをはずすとじわじわ出血してきます。2週近く経過していますが、あまりよくなりません。不良肉芽の消失は時間がかかるということですが、このまま同じケアで様子をみていったほうがいいでしょうか?それとも先生に外科的に除去してもらったほうがいいでしょうか?利用者様の疼痛等の苦痛の訴えはありません。介護者の不安を取り除くためにもアドバイスしてください。おねがいします。

[No.593のレス] Re:出血を伴う不良肉芽について From:border.s 2003/07/10(thu) 08:18:29 [MAIL]

外科の立場からすると大きいようなら切除もしくは硝酸銀溶液による焼灼をお勧めします.そのあとPEGケアなどにて保護することで再発予防ですね.同じ6時方向にできるのなら固定法なども考慮してください.切除後出血するようならストマ用のパウダー使用して圧迫すると止まります.硝酸銀は一度の治らないので治療法は医師と相談して選択してもらってください.

[No.593のレス] Re:出血を伴う不良肉芽について From:みっくん 2003/07/10(thu) 08:20:18 [MAIL] [HOME]

 皮膚障害の状況はなかなか文章では伝わりにくいですね.(写真でもあるとわかりやすいのですが‥‥)自分ならどうするかを考えてみました.瘻孔の状況が想像ですのであくまでも個人的見解としてお読み下さい.
1.ペグケアをはったりはがしたりという刺激で出血する可能性は?もれがないようなら一度ペグケアの使用を止めてみる.2.小量の出血でご本人様に苦痛がないようならそのままでよしとする.3.硝酸銀による肉芽焼灼を試みる こんな選択肢でしょうか?私なら出血があれば一度肉芽焼灼をやってみるかもしれません. エビデンスに乏しいお答えですみません.みっくんでした.

[No.593のレス] Re:出血を伴う不良肉芽について From:もっち 2003/07/10(thu) 12:38:45 [MAIL]

いっけさんお久しぶりです、訪問看護師のもっちです。
訪問入浴を受けている利用者さんということなので、外来通院は大変そうですね。
訪問看護の利用者さんは「外科的に切除」とか「硝酸銀での肉芽焼灼」を受けに外来に行くのが大変です。といって、往診していただける外科や皮膚科の先生を見つけるのもなかなか大変です。
みっくん先生がおっしゃるように、少量の出血でご本人に苦痛がないようなら、今の処置を継続してみてよいのではないでしょうか。border.s先生のコメントにあるようにストマ用のパウダー(バリケアパウダーやカラヤパウダー等など)は結構重宝です。ただ、パウダーをふりかけたその上にPEGケアーを貼ると粘着力が落ちますのでご注意を。PEGケアー使用で2週間との事、結構大きめのイソギンチャクのようにピラピラした不良肉芽は、ジワジワ出血するし落ち着いてくるのに時間がかかりますので、長期戦覚悟でじっくりとケアをして下さい。外部バンパーの位置をこまめに変え、スポンジで横向きのトルクがかからない様に固定し、訪問入浴で綺麗に洗ってもらいましょう。PEGケアーを貼る時は、不良肉芽をしっかりカバーするように貼ってください。私が関わっていたケースで、訪問入浴の看護師が入浴後にPEGケアーを貼用するとき、真中の穴が均等にPEGチューブの周りに来るように貼ってくれていて、不良肉芽をカバーしていなかった事がありました。不良肉芽のある方向はPEGチューブにぴったり当るくらいに穴をずらしてPEGケアーを貼るのがよいと思います。
私の経験ですが、「外科的切除」や「硝酸銀での肉芽焼灼」をせずに、上記の方法でケアした場合(肉芽の大きさやPEGチューブのタイプ・ご本人の状態も色々なので比較にはならないかもしれませんが)最短で6週間・最長で5ヶ月でした。

[No.593のレス] Re:出血を伴う不良肉芽について From:いっけ 2003/07/13(sun) 22:50:08

みなさまありがとうございます。在宅での往診医との連携の難しさも考えてPEGケアを使ってもうすこしがんばってみようと思います。

[No.593のレス] Re:出血を伴う不良肉芽について From:beach5 2003/07/15(tue) 20:59:54 [MAIL]

ご無沙汰致しました、beach5です。あの節は諸先生はじめ皆様に大変お世話様になりました。(胃婁を造設すべきか否か迷ってご相談致しました)あれから本人を説得して胃婁を造設したのですが、間もなく肉芽が出来て硝酸銀で焼灼して貰いました。その時の肉芽は指先程の形で10時の方向に出ていました。2,3度焼いて頂いて綺麗になったのですが、今また出来てきました。今度は僅かですが全周にイソギンチャクの様に出てきております。もっちさんのご案内を頼りにアルケアにお願いして、サンプルを頂いて使っていたのですが、胃婁の周囲が赤くなってきたので今はガーゼを使用しております。この所少しよくなってきたの又PEGケアを使用したいと思っております。
もっちさんにお伺い致します。宜しくお願いします。一方向に出来た肉芽の時にPEGケアを貼る場合、肉芽を完全にPEGケアで上から押さえて貼るのですか。カバーするということはこれで良いのでしょうか。全周に出来ている場合その経が10mを超えております。その様な時はどう貼れば良いのでしょうか。お忙しいと思いますがご教示お願い致します。

[No.593のレス] Re:出血を伴う不良肉芽について From:もっち 2003/07/16(wed) 11:17:25 [MAIL]

beach5さん、御指名強縮です。
さて、ご本人さんのPEGチューブはどのようなタイプのものでしょうか?チューブ型ですかボタン型ですか?チューブ型とボタン型では若干対応策が変わってきます。造設して何カ月ほどたっていますか?お腹の皮膚と外部バンパー(外側のストッパーのことです)との余裕は1cmほどあるでしょうか?外部バンパーがキツイと圧迫から床ずれの様になってしまう事があります。チューブ型の場合は外部バンパーを1cm余裕ができる様にずらしてみてください。ボタン型の場合はシャフトの長さが決まっているので、交換してもらうしか手がありませんが、造設後間もない場合は難しいですね〜
PEGケアーを貼って周囲の皮膚が赤くなったとの事ですが、PEGケアーを貼る前に周囲の皮膚をよく洗浄されましたか?まれにPEGケアーの素材にカブレてしまう方もいらっしゃいます。また、周囲の皮膚に細菌感染があるときはPEGケアーは貼らないで下さい。
「一方向に出来た肉芽の時にPEGケアを貼る場合、肉芽を完全にPEGケアで上から押さえて貼るるのですか。カバーするということはこれで良いのでしょうか。」とのご質問ですが、そのとおりです。全周に出来ている場合は、PEGケアーの真中の穴がチューブの太さよりも大きく出来ているので、カバーするのが難しいと思いますので、PEGケアーの外側の部分を少し切り取って隙間をうめるか、ストマ用のパウダーを振り掛けたり、ストマ用のパテを使ったり、ストマ用の皮膚保護剤で手で自在に形を変えられる粘土のような物(イーキンシールやソフトウエハーなど)で隙間をうめるか、褥瘡に使うハイドロコロイドドレッシングをぴったりの大きさに切って貼ったりします。
PEGケアーで瘻孔周囲の皮膚とチューブの摩擦を防いだり、浸出液によるカブレから皮膚を保護することはできますが、PEGケアーは万能ではありません。
以下に、私なりの不良肉芽対策をまとめてみます。諸先生方補足をお願いいたします。
1.スキンケアーを十分に行なう
 スキンケアとは、PEG瘻孔周囲を石鹸を使いよく洗うことです。入浴が可能であればどんどん行なってください。石鹸分は良く洗い流しましょう。ビラン(皮がむけたようなジュクジュクした状態)がある場合で石鹸が刺激(傷にしみる)になるようならぬるま湯や生理食塩水だけでもよいので良く洗浄する事が大切です。
2.除圧を行なう
 お腹の皮膚と外部バンパー(チューブ型ならチューブの途中についている止め板のようなもので形は丸かったり三角だったり細長かったりする。ボタン型なら蓋のついている部分のこと)の間に1cmの余裕があるようにする。余裕がない場合は、チューブ型なら外部バンパーを上にずらす、ボタン型の場合はシャフト長の長いものに交換が可能か医師に相談する。チューブ型の場合チューブがブラブラと動く事により、瘻孔が刺激されて不良肉芽が出きる可能性があるので、チューブの根元が真直ぐになるように固定法を工夫する→スポンジ固定法参照。チューブが邪魔にならない様にお腹にテープで止めている場合は、止める位置を毎回替えるようにする。外部バンパーが細長いものは、外部バンパーの位置を縦にしたり横にしたりと毎回変えることも大切です。
<スポンジ固定法>
 食器を洗うスポンジ(100円均一などで安く売っているものでOK)を適当な大きさ(半分から1/3)に切って、真中にきりこみを半分くらい入れ、外部バンパーの上からチューブを挟んで両端をお腹にテープ固定しておくと、お腹に近い部分のチューブ約3〜5cmは真直ぐに固定します。
3.皮膚とチューブの摩擦を防ぐ・浸出液から皮膚を保護する
 スキンケア後、瘻孔周囲に感染徴候(発赤・腫脹・疼痛がある場合は必ず医師や看護師に確認してもらってください)がなければPEGケアーやハイドロコロイドドレッシングを貼る。皮膚が弱い人はPEGケアーやハイドロコロイドドレッシングにカブレないかどうかパッチテストをするとよいかもしれません。もしくは、塗ったりスプレーしたりするだけで皮膚に保護膜ができるキャビロンやストマ用のバリアをあらかじめ塗布しておくと良いようです。

[No.593のレス] Re:出血を伴う不良肉芽について From:おサル先生 2003/07/16(wed) 12:48:29 [MAIL]

もっちさん、こんにちは。おサル先生です。
精力的にまとめていただき、感謝感謝です。
特に3.以下はさすがだなあ、と思いました。
2.のスポンジ固定法の他に、ホリスター社のドレーン固定バリアというのを使ったことがあります。創傷被服剤の真ん中に管を垂直に立てるプラスチックの器具のついたものです。たしか1枚500円くらいだったでしょうか。スポンジ法の方が安上がりではありますね。
以上、補足させていただきました。
今後ともよろしくお願申し上げます。

[No.593のレス] Re:出血を伴う不良肉芽について From:もっち 2003/07/16(wed) 18:42:33 [MAIL]

おサル先生、こんにちは、もっちです。
ホリスターのドレーン固定バリアはとてもよい商品なのですが、保険がきかないので在宅で使うには少々値が張ります。1枚千円なので入浴のたびに貼りかえるとなると、かなり家計を圧迫してしまうので、訪問看護師としては勧めにくいですね〜。スポンジは洗って何度も使えて経済的です。

[No.593のレス] Re:出血を伴う不良肉芽について From:beach5 2003/07/16(wed) 20:58:21 [MAIL]

もっちさん、早速のご教示本当に有難うございました。微に入り、細にわたっての懇切、丁寧なご回答にただただ恐れいり恐縮する次第です。これからもどうぞ宜しくお願い致します。お訊ねのPEGチューブの型ですが、チューブ型です。まだよく理解してないのですが、ボタン型の横からチューブが出ている感じのものです。何と言ったらいいのか、小指の第一関節がチューブのセンターになっていて、第二関節の方向に螺旋入りのチューブが出ております。チューブは真横です
嶋尾仁先生の「胃婁造設PEG患者のケア・マニュアル」にもこの型は出ておりません。
皮膚とバンパーの隙間は1cm位はあります。チューブの経は20Frです。外部バンパーの位置は変えているのですが、患者が常時座位を保っているので、チューブをテープで貼っていても我が儘をして、所謂小指の先が立ち上がり気味になり肌を攻めるのです。座位を保つといっても傾斜したり、前傾になったりで姿勢が定まらないので困っております。
PEGは造設して1ケ月半位になります。取り留めのない文章で申し訳ありません。どうぞ宜しくご判読下さい。


[No.593のレス] (^o^)Re:出血を伴う不良肉芽について(^o^) From:平成の一休さん 2003/07/16(wed) 22:20:20 [MAIL] [HOME]

(^o^)みなさ〜ん、こんばんわ〜”もっちさん”の【熱血回答】にただただ圧倒されました。本当に頼もしい限りです。これからも多いに【使命感】を発揮され、且つ・患者・家族・医療関係者等々の【救世主】的な存在であられんことを期待しております。兼業主婦:平成の一休さんでした。(^o^)合掌三拝。

[No.593のレス] Re:出血を伴う不良肉芽について From:おサル先生 2003/07/17(thu) 00:25:08 [MAIL]

beach5 さん、こんばんわ。おサル先生と申します。
それは、もしやメディコン社のバード・ファストラックではないでしょうか。カテーテル壁にコイルが入っているので、内腔が通常の20frよりも広く、またコイルが入っているおかげで直角に折り曲げることが可能です。“なめくじ”のような形態の外部バンパーがついているはずです。しかし、何と言っても最大の特徴は、内部バンパーが封入されたバルーンで出来ているということです。カテーテルに「はさみ」のマークがついていないでしょうか。そこをはさみで切断すると、内部バンパーに封入されたバルーン水が抜けて、バルーンがしぼみ、用手的抜去がしやすくなります。基本的には「バンパー型」に分類すべきで、この用手的抜去は医師でないとやってはいけません。かなり抵抗があるはずです。この写真は、日本医事新報6月28日号の連載「在宅PEG管理のすべて」の35ページの図3に載せておきました(ちょっと宣伝)
 カテーテルが外部バンパーのところで、直角に曲がっているメリットは、上から腹帯で押さえつけても、瘻孔に対して横向きのトルクが生じないことです。したがって、もっちさんの「スポンジ法」やおサルの「ドレーン固定バリア」はおそらく不適合だと思われます。
 むしろ、このタイプでしたら、いっその事、体動時にふらふらしないように、第二関節以降をテープで止めてしまうか、腹帯で押さえてしまった方が、意外と良い結果が得られるかもしれません。
 以上、おサルの解釈が間違っていなくて、ご参考になれば幸いです。

[No.593のレス] Re:出血を伴う不良肉芽について From:beach5 2003/07/17(thu) 09:05:31 [MAIL]

おサル先生、beach5です。宜しくお願い致します。
お忙しい中、早速のご助言有難うございます。確かに先生のおっしゃる通り大きな”なめくじ”の様な形をしていて、カテーテルに挟みを入れて交換する、と聞いております。長いカテーテルが我が儘をすると、梃の原理が働いて”なめくじ”の口が皮膚に突っ込む形になります。取り扱いは良いのですが、一長一短があるように感じます。
PEGケアはやや硬質ですからその点は良いのですが、PEG
ケアが使えないでガーゼ使用となると、使用本人の日常の姿勢にもよりますが、あまり良いようには思えません。

[No.593のレス] Re:出血を伴う不良肉芽について From:もっち 2003/07/17(thu) 10:49:16 [MAIL]

こんにちは、もっちです。
 ファーストラックの「なめくじ」のようなバンパー「ライトアングルスチューブトッパー」と言うそうですが、これは、おサル先生がおっしゃるように、瘻孔に対して横向きのトルクが生じないので一見よさそうなのですが、実はかなり硬いものなので、坐位を取るとお腹に食い込んでしまうのが欠点です。
 ファーストラックの造設時のキットには、このナメクジのような形のストッパーと、もう1種類T字のチューブストッパーの2種類が梱包されています。大概は造設時に医師がどちらかを選んでつけた後、もう一方は捨てられてしまうのですが、これ、捨てないで取っといてご本人に渡してほしいといつも思っています。なぜなら、物があれば、ご本人の状態によって、バンパーの使い分けができるからです。造設をされているDr是非お願いします。
 さて、人間、寝ている時と起きている時ではおなかの出方が違うものです。寝ているときに適正な位置にあると思われていたバンパーでも、坐位時に皮膚にくいこむのであれば恐らく坐位の姿勢ではバンパーの位置がキツイのかもしれません。坐位になってから、バンパーが当らない程度にもう少しバンパーをゆるめてみるという手があります。姿勢が安定しないとのことですので、もう一歩考えを進め、坐位の時のみ思いっきりゆるめて外部バンパーの下にスポンジを入れてみてはどうでしょうか?もちろん、おなかの皮膚とスポンジの間には、0.5〜1cmぐらいの隙間が開くようにしておけば、内部バンパーが胃壁に食い込む心配もなく、外部バンパーの食いこみはスポンジで和らげる事が出きるのではないでしょうか?もちろん、臥床した時にはスポンジははずし、なめくじストッパーは元の位置(お腹の皮膚から1cmのところ)に戻す事が必要です。
 造設後1カ月半というのが気になっていますが、先生方、この案はやってみても大丈夫でしょうか?造設後1カ月半なら、瘻孔はほぼ完成しているとみてもよいですよね?

[No.593のレス] Re:出血を伴う不良肉芽について From:おサル先生 2003/07/17(thu) 12:52:13 [MAIL]

beach5さん、もっちさん、こんにちは。おサル先生です。
もっちさん、正式名称が出てくるなんてスゴイです。
たしかにグッド・アイデアですね。やってみる価値はあると思います。
なお、このファストラックは通常のものより管の壁が薄いので、痛みが早いように感じています。バンパーをしきりに動かしているとカテーテルの痛みが早く来ないかが、少し心配です。でも、とりあえずやってみられてはいかがでしょう。

[No.598] 酢水による管理について From:ひろこ 2003/07/16(wed) 12:56:06

いつも、参考にさせていただいています。今回も宜しくお願いします。ハーモニックFを注入している方です。酢水での管理を考えていますが、酸との化学反応で固まってしまう事はないでしょうか(白湯を十分フラッシュすれば大丈夫でしょうか)酢水を注入する時間は、栄養剤の注入時間との間隔を空けた方が良いでしょうか。ご指導下さい。

[No.598のレス] Re:酢水による管理について From:みっくん 2003/07/16(wed) 19:10:48 [MAIL] [HOME]

 こんにちは、ひろこさん.
 酢水は「注入」ではなく「停滞」です.
 つまり、栄養剤を注入していない時間は常にチューブ内を10倍に薄めた酢水で満たしておくことになります.
 具体的には、栄養剤、お薬、白湯などの投与が終了したらフラッシュした後、30cc位の酢水(チューブの太さにより増減)をシリンジで入れて、チューブ内に酢水が十分に満たされている状態で蓋をします(クランプ).次の注入の時酢水は胃内に押し入れられますがこれに関しては特に問題はないようです.配合変化が心配なら注入前にまた水でフラッシュしてから栄養剤投与をなさるとよいと思います.みっくんでした.

[No.598のレス] Re:酢水による管理について From:ひろこ 2003/07/16(wed) 19:49:46

みっくんさん、回答ありがとうございました。

[No.597] タイトルなし From:のぞみ 2003/07/16(wed) 11:56:17 [MAIL]

いつもお世話になっております。
以下の件について教えていただけますでしょうか。
糖尿病の既往のある患者様にPEGを挿入して約2ヶ月経過しますが、挿入部のびらん及び出血浸出液が見られます。現在は汚染時清拭のみ行っております。
適切な処置の方法をご指導お願い致します。

[No.597のレス] Re:タイトルなし From:おサル先生 2003/07/16(wed) 12:52:00 [MAIL]

のぞみさん、はじめまして。おサル先生と申します。
のぞみさんのご質問は、直前のNo.593の「Re:出血を伴う不良肉芽について」のやりとりをご覧になれば、たいへん参考になるのではないでしょうか。
今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。